「かぼちゃの馬車問題」で始まったスルガ銀行の融資問題。

ついに第三者委員会から総額2兆円のアパマンローン融資の半分の1兆円について

不適切な融資であったとの見解がだされました。

この問題を皮切りに今回の行き過ぎた個人の不動産投資は終止符を

迎えたと思います。

スルガ銀行は新規の融資は完全にストップしており、今後の動向が気になる所です。

(写真=123RF)

アパマン融資にはどんな問題があったのか?

不動産融資を受ける際には物件に関する調査(デューデリジェンス)がしっかり行われ、

遵法性の確保などが行われているかなどを把握した上で金融機関は融資をするのですが、

問題となる融資はRRと物件概要1枚で融資を受けられる事もあったようです。

また空室部分の賃料設定を相場より高くし、想定収支を高くする事で物件評価を上げるという手法なども取っていました。

実際に融資を受けた方が保有する物件に関しての物件資料を確認すると、

他行などでは絶対に融資をしないレベルの資料の揃い具合で、

「良くこれで融資をしたな」と言わざるを得ない状況なのです。

 

ゼロエク投資の流行

不動産投資で絶対にありえないとされていた、手元資金0の投資、

これを「ゼロエク投資」と言うのですが、

不動産を購入するには仲介手数料、不動産取得税、登記費用など

物件価格の10%位の経費がかかってきます。

多くの金融機関は物件の売買価格に対してのみ融資をしてこの経費については融資をしません。

 

しかしながら「ゼロエク投資」は10%の部分の経費部分も買主が捻出する必要がない投資方法で、

この部分の経費も借入で済ませる方法でした。

本来融資ができない部分を「どうやって?」て融資を引き出したか

それが「二重売買契約」です。

 

例えば物件価格1億円、購入時の経費が1千万円のを物件を購入する場合

金融機関は1億円しか融資をしないため、1千万円は手元資金で

賄う事になる訳ですが、

「ゼロエク投資」の場合、売主と買主の間で本来1億円で売買の約束をした物件を

1億1千万円で売買契約を締結します。

この売買価格を基に融資を打診して融資額1億1千万円を出してもらうわけです。

 

しかし実際には融資を1億1千万円を受けても、その裏で当初から約束をした1億円の売買契約書を締結して

売主には1億円の売買代金のみを払い、残った1千万円で経費を賄う

と言った手法でした。

売買契約の途中で売買価格が変更する事も当然あります。

そうであるなら金融機関に伝える必要があります。

それを分かっていた上で2重売買契約行為を行っている訳ですから、

完全に私文書偽造と言う事になり、犯罪行為です。

こうした行動を買主側も分かった上で業者に言われるがまま行っていた様です。

また融資する側もこれをわかった上で融資をしていたのも、

今回の不適切な融資の一要因だったのだと思います。

 

決済時にどんな行動が行われていたか?

不動産の引渡し、資金の授受を行う際に金融機関は融資をするための

口座を自行で買主に作り、その口座に融資をする事になります。

ですので、不正な送金などがあれば、すぐにわかる事になりますが、

今回のゼロエク投資は恐らく1億1千万円を売主に満額支払い、

決済後に買主の別口座に1千万円を返金する手法だったのだと思います。

この手法は決算時に必ずわかる事で言い逃れはできないでしょう。

売主が転売業者さんなどがこの手法を多く行っていた事実もあり、

既に会社自体をたたんでしまう業者も出てくると始末です。

 

メンターは自己の利益のみ

不動産投資のプロなんて言う肩書でメンターと呼ばれる

転売業者にまとわりついている不動産投資家もいます。

いわゆる「広告塔」の様な役割を果たし、転売業者と組んで

素人の方に物件を購入させる手助けをします。それも「無料」で行います。

しかし世の中には「無料より怖い物はない」と言う言葉がある様に、

このメンターと言う方は裏で転売業者から仲介手数料などのキックバックを貰っている訳です。

ろくに物件の精査もせずに、ただ安心感だけ与えて不動産投資を行う

きっかけを与えています。

「この業者さんから物件購入をして不動産投資に成功しました」

なんて転売業者が開催するセミナーの講師として出演していた事が

目に浮かびます。

 

「物件を購入できたから良かった!」なんて言うメンターもいますが、

実際にはこのオーバーローンで非常に厳しい立場に追いやられて

しまっている方も少なくありません。

今回の大きな事件はこうしたメンターの立場も一役買っていたのではと

思います。

冷静な判断をしてくれる第三者が結局、転売業者の一身であれば、

元もこうもないですね。うまい話には裏がある、本当にその通りの結果です。

 

おわりに

何度も記事には書いておりますが、今後個人の方が行う不動産融資は

大幅に削減される事は言うまでもありません。

融資の引締めがあれば「バブル」の時の様に物件価格は下がります。

物件価格が下がれば、高く購入した人は不動産投資を辞めたくても

辞められません。

資金ショートをして、破産など法的手続きを待つしかない方も多く

現れると思います。

 

今後の個人の不動産投資は手元資金をしっかりと持っている、

サラリーマン所得の安定性、そしてしっかりとした投資計画が策定できる不動産に限られると思います。

そして正しい意見を言ってくれるエージェントの手助けで初めて

「勝てる不動産投資」を実施できるのだと思います。

本来、この姿が正しい姿です。

正しければ「勝ち組」当然の事だと思います。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

 

ご質問・ご相談はお気軽に下記のフォーム

またはTEL:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com

 

 

 

 

アパマンローンの真実https://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/08/49618358_l.jpg?fit=1024%2C735https://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/08/49618358_l.jpg?resize=150%2C150yodoshita不動産マーケット不動産法務金融「かぼちゃの馬車問題」で始まったスルガ銀行の融資問題。ついに第三者委員会から総額2兆円のアパマンローン融資の半分の1兆円について不適切な融資であったとの見解がだされました。この問題を皮切りに今回の行き過ぎた個人の不動産投資は終止符を迎えたと思います。スルガ銀行は新規の融資は完全にストップしており、今後の動向が気になる所です。 (写真=123RF)アパマン融資にはどんな問題があったのか? 不動産融資を受ける際には物件に関する調査(デューデリジェンス)がしっかり行われ、遵法性の確保などが行われているかなどを把握した上で金融機関は融資をするのですが、問題となる融資はRRと物件概要1枚で融資を受けられる事もあったようです。また空室部分の賃料設定を相場より高くし、想定収支を高くする事で物件評価を上げるという手法なども取っていました。実際に融資を受けた方が保有する物件に関しての物件資料を確認すると、他行などでは絶対に融資をしないレベルの資料の揃い具合で、「良くこれで融資をしたな」と言わざるを得ない状況なのです。  ゼロエク投資の流行 不動産投資で絶対にありえないとされていた、手元資金0の投資、これを「ゼロエク投資」と言うのですが、不動産を購入するには仲介手数料、不動産取得税、登記費用など物件価格の10%位の経費がかかってきます。多くの金融機関は物件の売買価格に対してのみ融資をしてこの経費については融資をしません。 しかしながら「ゼロエク投資」は10%の部分の経費部分も買主が捻出する必要がない投資方法で、この部分の経費も借入で済ませる方法でした。本来融資ができない部分を「どうやって?」て融資を引き出したかそれが「二重売買契約」です。 例えば物件価格1億円、購入時の経費が1千万円のを物件を購入する場合金融機関は1億円しか融資をしないため、1千万円は手元資金で賄う事になる訳ですが、「ゼロエク投資」の場合、売主と買主の間で本来1億円で売買の約束をした物件を1億1千万円で売買契約を締結します。この売買価格を基に融資を打診して融資額1億1千万円を出してもらうわけです。 しかし実際には融資を1億1千万円を受けても、その裏で当初から約束をした1億円の売買契約書を締結して売主には1億円の売買代金のみを払い、残った1千万円で経費を賄うと言った手法でした。売買契約の途中で売買価格が変更する事も当然あります。そうであるなら金融機関に伝える必要があります。それを分かっていた上で2重売買契約行為を行っている訳ですから、完全に私文書偽造と言う事になり、犯罪行為です。こうした行動を買主側も分かった上で業者に言われるがまま行っていた様です。また融資する側もこれをわかった上で融資をしていたのも、今回の不適切な融資の一要因だったのだと思います。  決済時にどんな行動が行われていたか? 不動産の引渡し、資金の授受を行う際に金融機関は融資をするための口座を自行で買主に作り、その口座に融資をする事になります。ですので、不正な送金などがあれば、すぐにわかる事になりますが、今回のゼロエク投資は恐らく1億1千万円を売主に満額支払い、決済後に買主の別口座に1千万円を返金する手法だったのだと思います。この手法は決算時に必ずわかる事で言い逃れはできないでしょう。売主が転売業者さんなどがこの手法を多く行っていた事実もあり、既に会社自体をたたんでしまう業者も出てくると始末です。  メンターは自己の利益のみ 不動産投資のプロなんて言う肩書でメンターと呼ばれる転売業者にまとわりついている不動産投資家もいます。いわゆる「広告塔」の様な役割を果たし、転売業者と組んで素人の方に物件を購入させる手助けをします。それも「無料」で行います。しかし世の中には「無料より怖い物はない」と言う言葉がある様に、このメンターと言う方は裏で転売業者から仲介手数料などのキックバックを貰っている訳です。ろくに物件の精査もせずに、ただ安心感だけ与えて不動産投資を行うきっかけを与えています。「この業者さんから物件購入をして不動産投資に成功しました」なんて転売業者が開催するセミナーの講師として出演していた事が目に浮かびます。 「物件を購入できたから良かった!」なんて言うメンターもいますが、実際にはこのオーバーローンで非常に厳しい立場に追いやられてしまっている方も少なくありません。今回の大きな事件はこうしたメンターの立場も一役買っていたのではと思います。冷静な判断をしてくれる第三者が結局、転売業者の一身であれば、元もこうもないですね。うまい話には裏がある、本当にその通りの結果です。  おわりに 何度も記事には書いておりますが、今後個人の方が行う不動産融資は大幅に削減される事は言うまでもありません。融資の引締めがあれば「バブル」の時の様に物件価格は下がります。物件価格が下がれば、高く購入した人は不動産投資を辞めたくても辞められません。資金ショートをして、破産など法的手続きを待つしかない方も多く現れると思います。 今後の個人の不動産投資は手元資金をしっかりと持っている、サラリーマン所得の安定性、そしてしっかりとした投資計画が策定できる不動産に限られると思います。そして正しい意見を言ってくれるエージェントの手助けで初めて「勝てる不動産投資」を実施できるのだと思います。本来、この姿が正しい姿です。正しければ「勝ち組」当然の事だと思います。 著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉 ご質問・ご相談はお気軽に下記のフォームまたはTEL:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com    ~次世代のための賃貸経営情報~
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