不動産投資にも失敗もあれば成功もあります。

2018年度は「かぼちゃの馬車問題」を発端とする融資の不正問題が明るみになります。

金融庁が実態調査に乗り出しました。その結果、数行に調査が入り、融資を受けるために預金残高が改ざんされていたり、

不動産業者が主体となっている事例も多く見受けられました。

 そして残念ながら本来、不動産投資ができない(信用リスクが低い)方が不動産投資を始めたり、

書類を改ざんする事を何とも思わない業者に言われるがまま不動産投資を始めてしまった方が少なくありません。

残念ながらこうした危うい不動産投資をされた方の中から残念ながら当初予定していた元利金の支払いができずデフォルト(破産)してしまうと言う事例を多く聞くようになりました。

今回は何故不動産投資を失敗してしまうのか事例を考えながら3つのポイントで考えて行きたいと思います。

 (写真=123RF)

事例:Aさんの場合(ワンルーム数戸、1棟アパート)

Aさんの場合、まず最初にスタートしたのが新築のワンルーム投資でした。

新築ワンルーム投資は初期費用がサラリーマン所得と相殺により節税できたり、

毎月賃料収入と元利払の差額が1~2万円の持ち出しで数十年後のローン完済後

将来の年金代わりになると言う営業トークで販売されています。

(詳しくはこちらの記事でご確認下さい:新築ワンルーム投資の成功確率は〇%

Aさんは想像した以上に簡単に不動産投資ができてしまったため、続けて

2、3戸とワンルームマンションの投資を増やして行きました。

中には中古の物件で主要な路線から外れた駅から20分の物件でリスクが高い物件も

購入をしていました。

想定していた通りに稼働率が上がらない、安定しないという事で業者に相談をしたところ

「ワンルームマンションだけで投資をしているので、一棟物件は如何ですか?

一棟物件であれば稼働率の安定をさせる事ができます。」

Aさんは言われるがまま中古の一棟アパートを購入しました。

この物件を購入してAさんの不動産投資の綻びが始まります。

購入時の一棟アパートは満室で安定収益と思われていたのですが、

購入して数か月、複数の部屋を借りている1社が解約となりました。

解約と同時に一気に7割程度の稼働率になり、元利金の支払いができなくなりました。

数か月の間は貯金やカードローンなどを利用して不足した元利金に工面をしていたのですが、

その間、稼働率が上がらないばかりか費用がかかり、いよいよ首が回らなくなり

自己破産をする事になりました。

なぜAさんは失敗してしまったのか!?

ポイント1:業者の言いなりで投資をしてしまった

不動産会社のセールスマンは物件を売却する事が目的なので、良い事だけ言ってきます。

「安定した収益が獲得できる」

実際には稼働率の変動、時間の経過とともに賃料の減額の可能性があります。

「初期費用が節税対策になる」

サラリーマン所得と不動産所得を損益通算した場合、初年度はサラリーマン所得の税金が減る可能性がありますが、キャッシュで考えるとマイナスになる事が殆どです。

節税対策と言うのは利益がしっかり出た上で行う事であり、 キャッシュフローが増加する事が前提だと思います。

「将来の年金代わりになる」

新築ワンルームマンションの投資のローン返済期間はおおむね20~25年

この期間が経過した後、資産としてしっかりと家賃収入が得られるかは誰もわかりません。

また先に説明をした通り元利金返済(元利均等払)はローン期間中一定ですが、

賃料が20年間一定ではない事は容易に想像ができます。

こうした事実を理解した上で不動産投資を行う必要がありますが、

Aさんは業者の言いなりになり高金利でワンルームマンションを購入し、さらに稼働率の安定をしない1棟アパートを投資をしてしまいました。

金融機関のローンとセットで容易に購入できてしまいますが、最終的にリスクを負うのは投資を始めた本人であると言う事を忘れてはいけません。

無知識で不動産投資を始める事がいかに危険だという事がわかります。

ポイント2:キャッシュフローの想定をしていない

不動産投資において最も重要なポイントはキャッシュフローを想定する事です。

今回Aさんはまったくその部分を意識をしていませんでした。

もし毎月々の元利金の支払額の大きさを意識できていたら?

もし家賃収入の変動を意識できていたら?

もし修繕費、募集広告料、固都税などの経費を意識できていたら?

すべてを完全に理解する事はできないのですが、小さな部分に気が付くと

「果たして本当にうまく行くのか?」と言う疑問が生まれます。

疑問が生まれれば、何かを調べたり、不測の事態について考える事に繋がります。

不動産投資は当然、成功も失敗もありますが、賃貸経営と言う意識を持つだけで

その結果は大きくスタートの時点から変わります。

ポイント3:良い業者とめぐりあえなかった

今回Aさんはひとつの仲介業者からすべての物件を購入していました。

そして物件管理をしていたのも同じ会社です。

まったく第三者の意見が入らず、言われるがまま投資をしてしまいました。

この様な状況では運用が上手くいかなくても素人のAさんは運用結果が悪いのは

管理会社が原因でなく物件が悪いだけ、だから物件をもっと増やせばと言う意識が働いたのだと思います。

実際にはこの業者は管理業務をまったく行ったことがなく、不動産を運用する能力がなく

少しでも多く売買仲介手数料を稼ぐと言う意識が働いていた会社であったため

次から次へと物件を買わせていたわけです。

営業マンは書類を改ざんする位、結果を求めていますし、高額な報酬を得るために必死です。

どこかで第三者に相談ができれば、恐らく結果は大きく変わったと思います。

おわりに

個人投資家の不動産投資ブームは、銀行ぐるみの不正融資、一部上場企業でも行われていた融資申請資料の改ざんなどで幕を閉じたと思います。

本来、物件を購入できなかった個人、リスク志向が欠如した素人投資家の多くを業者がカモにして一時的な多額の利益を稼ぐ手段に使われてしまいました。

残念ながらこの反動は非常に大きくなる事が予想されます。

Aさんと同様に自己破産をしなければならない予備軍も非常に多いと思います。

今回の事例が不動産投資にはリスクがあり、安易に手を出しては駄目だと言う

警笛になって頂けたらと思います。

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

お問い合わせ窓口 E-main:y.dst0403@gmail.com TEL:03-5623-2325

不動産投資に失敗する3つのポイントhttp://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/11/70854731_l-1024x683.jpghttp://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/11/70854731_l-150x150.jpgyodoshita不動産売買賃貸経営不動産投資にも失敗もあれば成功もあります。 2018年度は「かぼちゃの馬車問題」を発端とする融資の不正問題が明るみになります。 金融庁が実態調査に乗り出しました。その結果、数行に調査が入り、融資を受けるために預金残高が改ざんされていたり、 不動産業者が主体となっている事例も多く見受けられました。  そして残念ながら本来、不動産投資ができない(信用リスクが低い)方が不動産投資を始めたり、 書類を改ざんする事を何とも思わない業者に言われるがまま不動産投資を始めてしまった方が少なくありません。 残念ながらこうした危うい不動産投資をされた方の中から残念ながら当初予定していた元利金の支払いができずデフォルト(破産)してしまうと言う事例を多く聞くようになりました。 今回は何故不動産投資を失敗してしまうのか事例を考えながら3つのポイントで考えて行きたいと思います。  (写真=123RF)事例:Aさんの場合(ワンルーム数戸、1棟アパート)Aさんの場合、まず最初にスタートしたのが新築のワンルーム投資でした。新築ワンルーム投資は初期費用がサラリーマン所得と相殺により節税できたり、毎月賃料収入と元利払の差額が1~2万円の持ち出しで数十年後のローン完済後将来の年金代わりになると言う営業トークで販売されています。(詳しくはこちらの記事でご確認下さい:新築ワンルーム投資の成功確率は〇%)Aさんは想像した以上に簡単に不動産投資ができてしまったため、続けて2、3戸とワンルームマンションの投資を増やして行きました。中には中古の物件で主要な路線から外れた駅から20分の物件でリスクが高い物件も購入をしていました。想定していた通りに稼働率が上がらない、安定しないという事で業者に相談をしたところ「ワンルームマンションだけで投資をしているので、一棟物件は如何ですか?一棟物件であれば稼働率の安定をさせる事ができます。」Aさんは言われるがまま中古の一棟アパートを購入しました。この物件を購入してAさんの不動産投資の綻びが始まります。購入時の一棟アパートは満室で安定収益と思われていたのですが、購入して数か月、複数の部屋を借りている1社が解約となりました。解約と同時に一気に7割程度の稼働率になり、元利金の支払いができなくなりました。数か月の間は貯金やカードローンなどを利用して不足した元利金に工面をしていたのですが、その間、稼働率が上がらないばかりか費用がかかり、いよいよ首が回らなくなり自己破産をする事になりました。なぜAさんは失敗してしまったのか!?ポイント1:業者の言いなりで投資をしてしまった不動産会社のセールスマンは物件を売却する事が目的なので、良い事だけ言ってきます。「安定した収益が獲得できる」実際には稼働率の変動、時間の経過とともに賃料の減額の可能性があります。「初期費用が節税対策になる」サラリーマン所得と不動産所得を損益通算した場合、初年度はサラリーマン所得の税金が減る可能性がありますが、キャッシュで考えるとマイナスになる事が殆どです。節税対策と言うのは利益がしっかり出た上で行う事であり、 キャッシュフローが増加する事が前提だと思います。「将来の年金代わりになる」新築ワンルームマンションの投資のローン返済期間はおおむね20~25年この期間が経過した後、資産としてしっかりと家賃収入が得られるかは誰もわかりません。また先に説明をした通り元利金返済(元利均等払)はローン期間中一定ですが、賃料が20年間一定ではない事は容易に想像ができます。こうした事実を理解した上で不動産投資を行う必要がありますが、Aさんは業者の言いなりになり高金利でワンルームマンションを購入し、さらに稼働率の安定をしない1棟アパートを投資をしてしまいました。金融機関のローンとセットで容易に購入できてしまいますが、最終的にリスクを負うのは投資を始めた本人であると言う事を忘れてはいけません。無知識で不動産投資を始める事がいかに危険だという事がわかります。ポイント2:キャッシュフローの想定をしていない不動産投資において最も重要なポイントはキャッシュフローを想定する事です。今回Aさんはまったくその部分を意識をしていませんでした。もし毎月々の元利金の支払額の大きさを意識できていたら?もし家賃収入の変動を意識できていたら?もし修繕費、募集広告料、固都税などの経費を意識できていたら?すべてを完全に理解する事はできないのですが、小さな部分に気が付くと「果たして本当にうまく行くのか?」と言う疑問が生まれます。疑問が生まれれば、何かを調べたり、不測の事態について考える事に繋がります。不動産投資は当然、成功も失敗もありますが、賃貸経営と言う意識を持つだけでその結果は大きくスタートの時点から変わります。ポイント3:良い業者とめぐりあえなかった今回Aさんはひとつの仲介業者からすべての物件を購入していました。そして物件管理をしていたのも同じ会社です。まったく第三者の意見が入らず、言われるがまま投資をしてしまいました。この様な状況では運用が上手くいかなくても素人のAさんは運用結果が悪いのは管理会社が原因でなく物件が悪いだけ、だから物件をもっと増やせばと言う意識が働いたのだと思います。実際にはこの業者は管理業務をまったく行ったことがなく、不動産を運用する能力がなく少しでも多く売買仲介手数料を稼ぐと言う意識が働いていた会社であったため次から次へと物件を買わせていたわけです。営業マンは書類を改ざんする位、結果を求めていますし、高額な報酬を得るために必死です。どこかで第三者に相談ができれば、恐らく結果は大きく変わったと思います。おわりに個人投資家の不動産投資ブームは、銀行ぐるみの不正融資、一部上場企業でも行われていた融資申請資料の改ざんなどで幕を閉じたと思います。本来、物件を購入できなかった個人、リスク志向が欠如した素人投資家の多くを業者がカモにして一時的な多額の利益を稼ぐ手段に使われてしまいました。残念ながらこの反動は非常に大きくなる事が予想されます。Aさんと同様に自己破産をしなければならない予備軍も非常に多いと思います。今回の事例が不動産投資にはリスクがあり、安易に手を出しては駄目だと言う警笛になって頂けたらと思います。著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉お問い合わせ窓口 E-main:y.dst0403@gmail.com TEL:03-5623-2325~次世代のための賃貸経営情報~
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