不動産投資において「表面10%以上」というのが囁かれています。

この10%の根拠とは一体なんでしょうか。

一般的にはこの投資利回りの大きさがリスクの大きさというのが投資の概念ですが

不動産投資を行う多くの方がこれを理解せずに投資を行っている現実がある様です。

 

(写真=123RF)

本日は投資利回りについて説明をして行きたいと思います。

 

ひとつ例を挙げてみます。

年間家賃収入1,000万円の物件があったとします。

この物件の売買価格は1億円であったり、2億円であったりします。

それぞれの価格で年間家賃収入で利回り換算をすると表面利回り10%と5%の

物件となります。

 

計算式

1,000万円/1億円=0.1 1,000万円/2億円=0.05

 

ところでこの5%の差はなんでしょうか?

築年数、立地、構造、間取り、路線価など様々な要因が決めます。

 

ここで質問です・・・・

 

皆さんなら利回10%の物件と5%の物件どちらの物件に投資を行いますか?

 

「築年数は新しい方が良い・・・」

「駅から近く、都心に近い方が・・・」

「耐用年数が長い・・・」

「銀行評価が・・・」

 

あれもこれも考えてしまい、決断する事は非常に難しいと思ってしまうでしょう。

そんな中、物件の紹介を受けた営業マンにこう言われるでしょう

「金融機関への元本返済などを考慮すると・・・・

5%の物件を購入しても様々な経費を引いて手元に残るお金は殆どありませんよ」

 

そこで多くの方が「10%の物件」を購入している現実があります。

 

実はこうした買い方を行う方々の多くが

物件を紹介した仲介会社の目利き(フィルター)や金融機関の融資承認が下りたので

安心と

考えてしまっている傾向があります。

 

しかしながら実際に購入をしてから運用をしみると思う様に手許に資金が残らない

とい方も少なくない様です。

 

この様に任せきりにしてしまう不動産投資を行う方は

昨年まで10%だった同一物件が現在8%になっていても購入してしまうのでしょう。

 

 

近年、マイナス金利、東京オリンピックの効果が影響で

「物件自体の価値」が変わったわけではないのに、売買価格が上昇したのも

こうしたリスクに寛容になり市場の利回り感が変わったことが要因です。

 

これは皆さんが将来的に不動産価値が上がる、安全だと思っているから、

利回りが低くなっても不動産投資を行うという行為が売買価格の変化につながっているのです。

 

つまり不動産自体の実態価値(収益性)が変わっているわけではないのに

投資利回(リスク)が変化している事で売買価格が変動しているわけです。

 

 

さて冒頭にあった不動産投資利回りの要素について考えてみましょう。

 

・築年数の大小

若い方を高く、古い方を安く買うのが一般的

築年数が新しい方が運用期間に余裕を持てる

築年数が古いと長期的に投資を考える事がしづらい

 

・構造による耐用年数の違い

耐用年数が長い方が資産価値が高い(運用期間が長くとれる)

 

・運用時の経費率の違い

新築よりも中古の方が修繕費がかかる可能性が高い

賃貸経営における修繕経費の多くを占めるのがエアコン、給湯器交換、原状回復費用等

 

・立地による不動産評価の違い

何かあった際に立地による売却の難易度

稼働率に影響する人気の有無

 

こうした要素全体を捉える事で価格の妥当性や投資利回りについて考える事が重要です。

 

こんな事を考えてみます、

築20年を過ぎた何も手が入れられていない木造アパートを20年ローンで購入してしまう

この投資の20年後は現在と同一のキャッシュフローで運用できると思いますか?

 

 

容易に答えがでてしまうと思います!

 

不動産投資はリスクとリターンのバランスです。

適正なリスク、リターンを考慮した上で不動産投資を行いましょう。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

投資利回りを分解するhttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/02/eabd5a4b2e16fd66eb63fd4ef9ce57b6.jpghttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/02/eabd5a4b2e16fd66eb63fd4ef9ce57b6-150x150.jpgreibee-japan-am-service賃貸経営不動産投資において「表面10%以上」というのが囁かれています。 この10%の根拠とは一体なんでしょうか。 一般的にはこの投資利回りの大きさがリスクの大きさというのが投資の概念ですが 不動産投資を行う多くの方がこれを理解せずに投資を行っている現実がある様です。   (写真=123RF) 本日は投資利回りについて説明をして行きたいと思います。   ひとつ例を挙げてみます。 年間家賃収入1,000万円の物件があったとします。 この物件の売買価格は1億円であったり、2億円であったりします。 それぞれの価格で年間家賃収入で利回り換算をすると表面利回り10%と5%の 物件となります。   計算式 1,000万円/1億円=0.1 1,000万円/2億円=0.05   ところでこの5%の差はなんでしょうか? 築年数、立地、構造、間取り、路線価など様々な要因が決めます。   ここで質問です・・・・   皆さんなら利回10%の物件と5%の物件どちらの物件に投資を行いますか?   「築年数は新しい方が良い・・・」 「駅から近く、都心に近い方が・・・」 「耐用年数が長い・・・」 「銀行評価が・・・」   あれもこれも考えてしまい、決断する事は非常に難しいと思ってしまうでしょう。 そんな中、物件の紹介を受けた営業マンにこう言われるでしょう 「金融機関への元本返済などを考慮すると・・・・ 5%の物件を購入しても様々な経費を引いて手元に残るお金は殆どありませんよ」   そこで多くの方が「10%の物件」を購入している現実があります。   実はこうした買い方を行う方々の多くが 物件を紹介した仲介会社の目利き(フィルター)や金融機関の融資承認が下りたので 安心と 考えてしまっている傾向があります。   しかしながら実際に購入をしてから運用をしみると思う様に手許に資金が残らない とい方も少なくない様です。   この様に任せきりにしてしまう不動産投資を行う方は 昨年まで10%だった同一物件が現在8%になっていても購入してしまうのでしょう。     近年、マイナス金利、東京オリンピックの効果が影響で 「物件自体の価値」が変わったわけではないのに、売買価格が上昇したのも こうしたリスクに寛容になり市場の利回り感が変わったことが要因です。   これは皆さんが将来的に不動産価値が上がる、安全だと思っているから、 利回りが低くなっても不動産投資を行うという行為が売買価格の変化につながっているのです。   つまり不動産自体の実態価値(収益性)が変わっているわけではないのに 投資利回(リスク)が変化している事で売買価格が変動しているわけです。     さて冒頭にあった不動産投資利回りの要素について考えてみましょう。   ・築年数の大小 若い方を高く、古い方を安く買うのが一般的 築年数が新しい方が運用期間に余裕を持てる 築年数が古いと長期的に投資を考える事がしづらい   ・構造による耐用年数の違い 耐用年数が長い方が資産価値が高い(運用期間が長くとれる)   ・運用時の経費率の違い 新築よりも中古の方が修繕費がかかる可能性が高い 賃貸経営における修繕経費の多くを占めるのがエアコン、給湯器交換、原状回復費用等   ・立地による不動産評価の違い 何かあった際に立地による売却の難易度 稼働率に影響する人気の有無   こうした要素全体を捉える事で価格の妥当性や投資利回りについて考える事が重要です。   こんな事を考えてみます、 築20年を過ぎた何も手が入れられていない木造アパートを20年ローンで購入してしまう この投資の20年後は現在と同一のキャッシュフローで運用できると思いますか?     容易に答えがでてしまうと思います!   不動産投資はリスクとリターンのバランスです。 適正なリスク、リターンを考慮した上で不動産投資を行いましょう。   著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉不動産投資成功のノウハウを解説します
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