今回の不動産投資ブームも融資の引締めにより終止符を迎えようとしています。

このブームの中で様々な物件が取引されたと思います。

今回は耐用年数経過後(20年)の木造アパートについての今後を考えてみたいと思います。

(参照:減価償却費にについて)

 

(写真=123RF)

不動産投資はインカムゲインキャピタルゲインと言って

保有期間中の利益と最終的に売却をした売却益のトータルで利益が決まります。

しかしながら近年行われてきた不動産投資は保有期間中に利益を上げる事ができない

経費がかさむ物件であったり、金利が非常に高かく手許にキャッシュが残りにくい

物件である事が多いです。

そして過熱した物件価格で購入した事により出口でキャピタルゲインを得る事が

難しい物件でもあります。

 

木造アパートの投資目的

ところでわざわざ耐用年数を経過した木造アパートを購入する目的はどこにあるのでしょうか。

 

木造アパートを購入する目的として

・他の物件よりも見た目の利回りが高い

・他の所得と4年間計上できる減価償却費を相殺して所得の節税ができる

・最終的に土地で売却できればリスクが少なく投資ができる

・建替えをする事で新たな物件から収入を得る事ができる

 

などが一般的に木造物件に投資をする目的だと思います。

しかしながら、この目的の続きを考えずに手を出してしまっている方が多いのではないでしょうか。

 

築古木造アパートのその後の現実とは?

まず、耐用年数が経過した木造アパートの減価償却期間は4年です。

つまり5年目に減価償却費が計上されずに、その分の課税所得が上がるので、

税金を多く納めなくてはならなくなります。

最初の目的で他の所得と節税するために購入した後にどの様な方針でいるか重要です。

単に売却をすれば良いと考えていても、市況を考えると購入時の価格よりも

高額で売却をする事ができない事もあります。

また耐用年数を経過した築古の木造アパ―トは修繕費、募集費用などをはじめとする

経費も多くかかるので、

運用期間中のインカムゲインが低く、減価償却で得た節税部分も効果が得られない

事もあります。

そしてインカムゲインが獲得できなければキャピタルゲインを得られなければ、

投資全体で儲かった事にはなりません。

 

次に入居者を退去させて土地で売却すると言う方法を考えてみましょう。

現行の法律では賃借人の方が手厚く守られているので、立退料などを支払い

先方が納得いかない限り退去させるのには相当な時間が必要となります。

その間も元利金の返済などがあるので、キャッシュフローのマイナスが

空室になるまで続く覚悟で立退きに臨まなければなりません。

もちろん業者によっては入居者がいたまま、立退きを前提に物件を購入してくれる

会社もありますが、当然の事ながらその分の値段は安くしか売れません。

 

これは建て直しも同様の事です。

 

そして何よりも金融機関が立退、建替などの話に乗ってくるかもポイントです。

金融機関は元利金の返済リスクがなく収支が見込めれば話についてくると思いますが、

恐らく、たかだか5年の保有で担保余力があり相当の割安物件でない限り、

追加で融資を行う可能性は低く、こうした類の話には腰が重いかもしれません。

木造物件保有の実際は?

耐用年数を経過した物件を「思い描き」で購入している方の実態はこうではないでしょうか。

・稼働率が低い状態が長期間続いている

・エアコン、給湯器など設備故障や細かな修繕費などがかかる

・退去後の原状回復がかさんでいる

・お部屋の雰囲気を変えても賃料アップが望めない

・属性の低い入居者が集まってくる

・募集広告費などを増やさないと案内すらない

・提案を受けるのは高額なリノベ

おわりに

不動産投資は先々の予測をする事は難しいですが、一定の範囲での

キャッシュフローシミュレーションはやはり重要な事がわかります。

 

いつまでも同じ表面利回りで収支が安定する事はない

いつまでも同じ水準で経費率が推移する事はない

 

そして何よりもトータル的な利益を考えて不動産投資を行いましょう。

 

著者:日本AMサービス 堂下 

 

ご質問、ご連絡は下記のフォームよりお気軽にお伝え下さい。

 

 

 

 

築20年以上の木造アパートこれからhttps://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/06/18983042_l.jpg?fit=1024%2C696https://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/06/18983042_l.jpg?resize=150%2C150yodoshita不動産税務金融今回の不動産投資ブームも融資の引締めにより終止符を迎えようとしています。このブームの中で様々な物件が取引されたと思います。今回は耐用年数経過後(20年)の木造アパートについての今後を考えてみたいと思います。(参照:減価償却費にについて)  (写真=123RF) 不動産投資はインカムゲインとキャピタルゲインと言って保有期間中の利益と最終的に売却をした売却益のトータルで利益が決まります。しかしながら近年行われてきた不動産投資は保有期間中に利益を上げる事ができない経費がかさむ物件であったり、金利が非常に高かく手許にキャッシュが残りにくい物件である事が多いです。そして過熱した物件価格で購入した事により出口でキャピタルゲインを得る事が難しい物件でもあります。  木造アパートの投資目的 ところでわざわざ耐用年数を経過した木造アパートを購入する目的はどこにあるのでしょうか。 木造アパートを購入する目的として・他の物件よりも見た目の利回りが高い・他の所得と4年間計上できる減価償却費を相殺して所得の節税ができる・最終的に土地で売却できればリスクが少なく投資ができる・建替えをする事で新たな物件から収入を得る事ができる などが一般的に木造物件に投資をする目的だと思います。しかしながら、この目的の続きを考えずに手を出してしまっている方が多いのではないでしょうか。  築古木造アパートのその後の現実とは? まず、耐用年数が経過した木造アパートの減価償却期間は4年です。つまり5年目に減価償却費が計上されずに、その分の課税所得が上がるので、税金を多く納めなくてはならなくなります。最初の目的で他の所得と節税するために購入した後にどの様な方針でいるか重要です。単に売却をすれば良いと考えていても、市況を考えると購入時の価格よりも高額で売却をする事ができない事もあります。また耐用年数を経過した築古の木造アパ―トは修繕費、募集費用などをはじめとする経費も多くかかるので、運用期間中のインカムゲインが低く、減価償却で得た節税部分も効果が得られない事もあります。そしてインカムゲインが獲得できなければキャピタルゲインを得られなければ、投資全体で儲かった事にはなりません。 次に入居者を退去させて土地で売却すると言う方法を考えてみましょう。現行の法律では賃借人の方が手厚く守られているので、立退料などを支払い先方が納得いかない限り退去させるのには相当な時間が必要となります。その間も元利金の返済などがあるので、キャッシュフローのマイナスが空室になるまで続く覚悟で立退きに臨まなければなりません。もちろん業者によっては入居者がいたまま、立退きを前提に物件を購入してくれる会社もありますが、当然の事ながらその分の値段は安くしか売れません。 これは建て直しも同様の事です。 そして何よりも金融機関が立退、建替などの話に乗ってくるかもポイントです。金融機関は元利金の返済リスクがなく収支が見込めれば話についてくると思いますが、恐らく、たかだか5年の保有で担保余力があり相当の割安物件でない限り、追加で融資を行う可能性は低く、こうした類の話には腰が重いかもしれません。木造物件保有の実際は? 耐用年数を経過した物件を「思い描き」で購入している方の実態はこうではないでしょうか。・稼働率が低い状態が長期間続いている・エアコン、給湯器など設備故障や細かな修繕費などがかかる・退去後の原状回復がかさんでいる・お部屋の雰囲気を変えても賃料アップが望めない・属性の低い入居者が集まってくる・募集広告費などを増やさないと案内すらない・提案を受けるのは高額なリノベおわりに 不動産投資は先々の予測をする事は難しいですが、一定の範囲でのキャッシュフローシミュレーションはやはり重要な事がわかります。 いつまでも同じ表面利回りで収支が安定する事はないいつまでも同じ水準で経費率が推移する事はない そして何よりもトータル的な利益を考えて不動産投資を行いましょう。 著者:日本AMサービス 堂下  ご質問、ご連絡は下記のフォームよりお気軽にお伝え下さい。    ~次世代のための賃貸経営情報~
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