今回の不動産投資ブームも融資の引締めにより終止符を迎えようとしています。

このブームの中で様々な物件が取引されたと思います。

今回は耐用年数経過後(22年)の木造アパートについての今後を考えてみたいと思います。

(参照:減価償却費について)

(写真=123RF)

不動産投資はインカムゲインキャピタルゲインと言って

保有期間中の家賃収入の利益と最終的に物件を売却をした売却益の

トータルで利益が決まります。

しかしながら近年行われてきた不動産投資は保有期間中に経費が掛かりすぎたり

金利の負担が大きかったりと利益を上げる事が難しい事が非常に多いです。

そして過熱した高値圏で物件を購入した事により出口でキャピタルゲインを得る事が難しい状態でもあります。

木造アパートの投資目的

耐用年数を経過した木造アパートを購入する目的はどこにあるのでしょうか?

購入する目的として

・他の物件よりも表面利回りが高い

・サラリーマン所得と4年間計上できる減価償却費を相殺して所得税の

節税ができる

・土地値で購入できれば最終的に更地にして売却すれば利益がでる

・建替えをする事で新たな物件から収入を得る事ができる

などが一般的に考えられる耐用年数を経過した物件に投資をする目的だと思います。

しかしながら、この目的を達成するのには様々な事を考えて行かなければなりませんん。

築古木造アパートのその後の現実とは?

まず、耐用年数が経過した木造アパートの減価償却期間は4年です。

つまり5年目に減価償却費が計上されずに、その分の課税所得が上がるので、

税金を多く納めなくてはならなくなります。

最初の目的で他の所得と節税するために購入し、減価償却後にどの様な方針で

いるか重要です。

例えば売却をすれば良いと考えているのであれば、5年後の市況がどうか

購入時に割安で物件を購入できているかどうかなどを考えないといけません。

また保有している間の経費を考えなくてはいけません、

耐用年数を経過した築古の木造アパ―トは修繕費、募集費用などをはじめとする

経費も多くかかるので、運用期間中のインカムゲインが低く、減価償却で得た

節税効果が得られない事もあります。

そしてインカムゲインが獲得できなければキャピタルゲインを得られなければ、

投資全体で利益を上げた事にはなりません。

次に入居者を立ち退きさせて土地で売却すると言う方法を考えてみましょう。

現行の民法では賃借人の権利が手厚く守られているので、立退料などを支払い

先方が納得いかない限り退去させるのには相当な時間が必要となります。

その間でも元利金の返済などがあるので、一定期間中は

家賃収入がないなかで元利金の返済をすると言う覚悟で立ち退きに臨まなければなりません。

買取業者さんなどが入居者がいたまま、立退きを前提に物件を購入してくれる

会社もありますが、当然の事ながらその分の値段は安くしか売れません。

これは建て直しを行う際にも同様の事です。

そして何よりも金融機関が立退、建替などの話に乗ってくるかもポイントです。

金融機関は元利金の返済リスクがなく収支が見込めれば話についてくると思いますが、

恐らく、たかだか5年の保有で担保余力があり相当の割安物件でない限り、

追加で融資を行う可能性は低く、こうした類の話には腰が重いかもしれません。

つまり土地で売却、立て直しは非常にハードルが高いと思います。

耐用年数を経過した木造物件の実際は?

耐用年数を経過した物件を「思い描き」で購入している方の実態はこうではないでしょうか。

・稼働率が低い状態が長期間続いている

・エアコン、給湯器など設備故障や細かな修繕費などがかかる

・退去後の原状回復がかさんでいる

・お部屋の雰囲気を変えても賃料アップが望めない

・属性の低い入居者が集まってくる

・募集広告費などを増やさないと案内すらない

・提案を受けるのは高額なリノベ

そして4年間経過後に訪れる減価償却後のキャッシュフローの悪化です。

おわりに

不動産投資は先々を予測をする事は難しいですが、一定の範囲での

キャッシュフローシミュレーションはやはり重要な事がわかります。

減価償却費は定額で計算できるので必ず減価償却後のキャッシュフローを

シミュレーションするべきです。

そしていつまでも同じ表面利回りで収支が安定する事はない

いつまでも同じ水準で経費率が推移する事はない

という事を念頭においておく事も重要です。

「更新:2019.11.16」

著者:日本AMサービス 堂下 

ご質問、ご連絡は下記のフォームよりお気軽にお伝え下さい。

築20年以上の木造アパートこれからhttp://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/06/18983042_l-1024x696.jpghttp://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/06/18983042_l-150x150.jpgyodoshita不動産税務金融今回の不動産投資ブームも融資の引締めにより終止符を迎えようとしています。このブームの中で様々な物件が取引されたと思います。今回は耐用年数経過後(22年)の木造アパートについての今後を考えてみたいと思います。(参照:減価償却費について) (写真=123RF) 不動産投資はインカムゲインとキャピタルゲインと言って保有期間中の家賃収入の利益と最終的に物件を売却をした売却益のトータルで利益が決まります。しかしながら近年行われてきた不動産投資は保有期間中に経費が掛かりすぎたり金利の負担が大きかったりと利益を上げる事が難しい事が非常に多いです。そして過熱した高値圏で物件を購入した事により出口でキャピタルゲインを得る事が難しい状態でもあります。 木造アパートの投資目的 耐用年数を経過した木造アパートを購入する目的はどこにあるのでしょうか?購入する目的として・他の物件よりも表面利回りが高い・サラリーマン所得と4年間計上できる減価償却費を相殺して所得税の節税ができる・土地値で購入できれば最終的に更地にして売却すれば利益がでる・建替えをする事で新たな物件から収入を得る事ができるなどが一般的に考えられる耐用年数を経過した物件に投資をする目的だと思います。しかしながら、この目的を達成するのには様々な事を考えて行かなければなりませんん。 築古木造アパートのその後の現実とは? まず、耐用年数が経過した木造アパートの減価償却期間は4年です。つまり5年目に減価償却費が計上されずに、その分の課税所得が上がるので、税金を多く納めなくてはならなくなります。最初の目的で他の所得と節税するために購入し、減価償却後にどの様な方針でいるか重要です。例えば売却をすれば良いと考えているのであれば、5年後の市況がどうか購入時に割安で物件を購入できているかどうかなどを考えないといけません。また保有している間の経費を考えなくてはいけません、耐用年数を経過した築古の木造アパ―トは修繕費、募集費用などをはじめとする経費も多くかかるので、運用期間中のインカムゲインが低く、減価償却で得た節税効果が得られない事もあります。そしてインカムゲインが獲得できなければキャピタルゲインを得られなければ、投資全体で利益を上げた事にはなりません。次に入居者を立ち退きさせて土地で売却すると言う方法を考えてみましょう。現行の民法では賃借人の権利が手厚く守られているので、立退料などを支払い先方が納得いかない限り退去させるのには相当な時間が必要となります。その間でも元利金の返済などがあるので、一定期間中は家賃収入がないなかで元利金の返済をすると言う覚悟で立ち退きに臨まなければなりません。買取業者さんなどが入居者がいたまま、立退きを前提に物件を購入してくれる会社もありますが、当然の事ながらその分の値段は安くしか売れません。これは建て直しを行う際にも同様の事です。そして何よりも金融機関が立退、建替などの話に乗ってくるかもポイントです。金融機関は元利金の返済リスクがなく収支が見込めれば話についてくると思いますが、恐らく、たかだか5年の保有で担保余力があり相当の割安物件でない限り、追加で融資を行う可能性は低く、こうした類の話には腰が重いかもしれません。つまり土地で売却、立て直しは非常にハードルが高いと思います。 耐用年数を経過した木造物件の実際は? 耐用年数を経過した物件を「思い描き」で購入している方の実態はこうではないでしょうか。・稼働率が低い状態が長期間続いている・エアコン、給湯器など設備故障や細かな修繕費などがかかる・退去後の原状回復がかさんでいる・お部屋の雰囲気を変えても賃料アップが望めない・属性の低い入居者が集まってくる・募集広告費などを増やさないと案内すらない・提案を受けるのは高額なリノベそして4年間経過後に訪れる減価償却後のキャッシュフローの悪化です。おわりに 不動産投資は先々を予測をする事は難しいですが、一定の範囲でのキャッシュフローシミュレーションはやはり重要な事がわかります。減価償却費は定額で計算できるので必ず減価償却後のキャッシュフローをシミュレーションするべきです。そしていつまでも同じ表面利回りで収支が安定する事はないいつまでも同じ水準で経費率が推移する事はないという事を念頭においておく事も重要です。「更新:2019.11.16」著者:日本AMサービス 堂下 ご質問、ご連絡は下記のフォームよりお気軽にお伝え下さい。~次世代のための賃貸経営情報~
共有する