投資の世界においてキャッシュフロー(CF)を考えない投資は博打と言っても良いと思います。

特に不動産投資はある程度の収支予想が立てやすくCFシミュレーションを行う事で

不動産投資リスクを小さくできると思います。

しかしながら実際には多くの投資家の方は購入時にしっかりとしたCFシミュレーションを行わず、

博打の様に物件を購入しているのが現実の様です。

今回はCFシミュレーションの重要性について解説させて頂きます。

(写真=123RF)

CFシミュレーションって何??

まず不動産投資を行う上で何が重要でしょうか?

当然ですが「いくら手元にお金が残るか」だと思います。

 

「お金がどの様に残っていくか?」

 

これを投資を始める前に把握するために行うのがCFシミュレーションです。

収入はどの位期待できるか?

物件を維持するために費用はいくらか?

減価償却費は毎年どの位か?

元利金の負担はいくらか?

税金はどの位かかるか?

 

こうした事を考える反面に

どの位、家賃収入が減ったら、経費が増大したら、

元利金、税金の支払ができなくなるかなどを考えている事に繋がります。

 

さらに保有する期間、売却を想定しているかなど、先々の方針なども決めていく要素にもなります。

CFシミュレーションは作成する人の能力!!

実はCFシミュレーションはシミュレーションを行う人によって数値が変わります。

それは人それぞれ見る部分が違うからです。

まったく不動産経験がない方やレベルの低い営業マンが行うCFシミュレーションと

不動産経験が豊富にある投資家の方の差がでるのは当然だと思います。

 

不動産投資は絶対的に実務的な部分からの観点からCFシミュレーションを行う事が重要なのですが、

今まで見てきた不動産投資を失敗した方の物件のCFシミュレーションは重要な部分が抜けており

これでは失敗するのは当然だと言う内容のシミュレーションでした。

恐らくこうしたシミュレーションは物件を購入させるためだけの物であったと思います。

 

例えば下記の様な手法が取られます。

借入期間を20年から25年に増やせば、毎年の元金の支払いが減り

一見するとCFが良くなる様に思いますが、実際にはローン返済期間が延びる事で金利が上がったり、

投資をトータルで考えると支払う金利の支払が増加している事になっていたり、

空室の賃料を高く設定をする事で満室想定の賃料収入があがり利回りも上がる事になります。

 

また経費の部分を考えると予想するのが難しい原状回復費や修繕費、広告料などの経費を抜いたCFシミュレーションをしていたり

空室率をまったく考えずに満室想定で固定したCFシミュレーションを行っているケースが多いです。

バラ色のシミュレーションをすればどんな物件もよく見えてしまうのは当然だと思います。

実際にはその様な甘々なシミュレーションで計画通り行く筈もなく、結果どこかでつまづいてしまいます。

 

CFシミュレーションは実態の変化を捉える

将来の予想などは誰もできないのは当然なのですが、

少なくとも経験則上である程度の予測を立てる事は可能だと思います。

例えば築年数が経過すれば賃料は減額、稼働率も低くなっていく、礼金は取れなくなる、

エアコン、給湯器は10-15年も経過をすれば故障が発生して交換が必要になってくる。

屋上防水や共用部の修繕なども行う必要がでてきて、多額の支出が発生する事もある。

こうした実態の変化を捉えるべきなのに実際にはこうした部分がまったく考慮されていない

CFシミュレーションで物件を購入してしまった投資家の方も多いです。

 

こうした項目が考慮されなければ年間100万円の誤差がでてしまうのは当然と言えば当然です。

この誤差が毎年発生すれば、そもそも投資として成り立たない可能性もあります。

 

またしっかりとしたCFシミュレーションを基に投資を考えなければ予実対比ができない事になり、

ポリシーのない不動産投資になってしまいます。そんな状態では不動産投資がうまくいく筈もありません。

そして多額の借金をして博打をする訳ですから、負けた時の反動は当然大きくなる事も理解しなければなりません。

 

CFシミュレーションを行う際の注意点

収入とは

月額の賃料、管理費、駐車場、礼金、償却敷金、アンテナ設置料、電柱敷地料など

支出とは

募集広告料、修繕費、管理費、水光熱費(共用部)、消耗品費、固定資産税、保険料、支払利息、元本返済、所得税、住民税、法人税など

 

注意をしなければならないのは元本返済は支出はありますが、経費とはなりません。

減価償却費は経費になりますが、支出ではありません。

 

その部分を考慮した具体的なCFを考えてみましょう。

 

家賃収入1,000万円 経費550万円(減価償却費100万円) 元金返済300万円 税金30% とします。

 

一般的な考え方で行くと、

1,000万円(収入)-550万円(経費)-300万円(返済)=150万円

150万円×30%=45万円(税金)

減価償却費の100万円は実際には支出がないので、

手許に残るお金 150万円+100万円ー45万円=205万円

と考えてしまうと思いますが、これは誤りです。

 

実際には
1,000万円(収入)-550万円(経費)=450万円

450万円×30%=135万円(税金)
※所得により税率は変わりますが、ここでは同じ税率で計算します

と計算され

手許に残るお金 450万円+100万円-135万円(税金)=415万円

ここから元金返済300万円を差し引くので

115万円が手許に残る事になります。

先の例で計算した手残りと比較をして90万円の差があります。

とても大きな額です。収入が十分あるうちは良いのですが、

収入が減り経費も増えて、収益上はとんとんでも実際に持出しが発生している事もあります。

 

おわりに

CFシミュレーションを行う上で重要な事は支出があると予想できる項目は必ず入れ、

減価償却費、借入元金返済の部分を考慮した上で所得税の計算を行い、手残りを予想する事です。

CFシミュレーションは不動産を買うためのシミュレーションではなく、購入してからどんな

運用をしていくか、実現できるかの判断をするための物です。

しっかりとしたシミュレーションを行い不動産投資を行いましょう。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

 

お問い合わせは TEL:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com

もしくは下記のフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。

 

CF(キャッシュフロー)シミュレーションhttps://i2.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/06/50758655_l.jpg?fit=1024%2C681https://i2.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/06/50758655_l.jpg?resize=150%2C150yodoshita不動産税務賃貸経営投資の世界においてキャッシュフロー(CF)を考えない投資は博打と言っても良いと思います。特に不動産投資はある程度の収支予想が立てやすくCFシミュレーションを行う事で不動産投資リスクを小さくできると思います。しかしながら実際には多くの投資家の方は購入時にしっかりとしたCFシミュレーションを行わず、博打の様に物件を購入しているのが現実の様です。今回はCFシミュレーションの重要性について解説させて頂きます。 (写真=123RF)CFシミュレーションって何?? まず不動産投資を行う上で何が重要でしょうか?当然ですが「いくら手元にお金が残るか」だと思います。 「お金がどの様に残っていくか?」 これを投資を始める前に把握するために行うのがCFシミュレーションです。収入はどの位期待できるか?物件を維持するために費用はいくらか?減価償却費は毎年どの位か?元利金の負担はいくらか?税金はどの位かかるか? こうした事を考える反面にどの位、家賃収入が減ったら、経費が増大したら、元利金、税金の支払ができなくなるかなどを考えている事に繋がります。 さらに保有する期間、売却を想定しているかなど、先々の方針なども決めていく要素にもなります。CFシミュレーションは作成する人の能力!! 実はCFシミュレーションはシミュレーションを行う人によって数値が変わります。それは人それぞれ見る部分が違うからです。まったく不動産経験がない方やレベルの低い営業マンが行うCFシミュレーションと不動産経験が豊富にある投資家の方の差がでるのは当然だと思います。 不動産投資は絶対的に実務的な部分からの観点からCFシミュレーションを行う事が重要なのですが、今まで見てきた不動産投資を失敗した方の物件のCFシミュレーションは重要な部分が抜けておりこれでは失敗するのは当然だと言う内容のシミュレーションでした。恐らくこうしたシミュレーションは物件を購入させるためだけの物であったと思います。 例えば下記の様な手法が取られます。借入期間を20年から25年に増やせば、毎年の元金の支払いが減り一見するとCFが良くなる様に思いますが、実際にはローン返済期間が延びる事で金利が上がったり、投資をトータルで考えると支払う金利の支払が増加している事になっていたり、空室の賃料を高く設定をする事で満室想定の賃料収入があがり利回りも上がる事になります。 また経費の部分を考えると予想するのが難しい原状回復費や修繕費、広告料などの経費を抜いたCFシミュレーションをしていたり空室率をまったく考えずに満室想定で固定したCFシミュレーションを行っているケースが多いです。バラ色のシミュレーションをすればどんな物件もよく見えてしまうのは当然だと思います。実際にはその様な甘々なシミュレーションで計画通り行く筈もなく、結果どこかでつまづいてしまいます。  CFシミュレーションは実態の変化を捉える 将来の予想などは誰もできないのは当然なのですが、少なくとも経験則上である程度の予測を立てる事は可能だと思います。例えば築年数が経過すれば賃料は減額、稼働率も低くなっていく、礼金は取れなくなる、エアコン、給湯器は10-15年も経過をすれば故障が発生して交換が必要になってくる。屋上防水や共用部の修繕なども行う必要がでてきて、多額の支出が発生する事もある。こうした実態の変化を捉えるべきなのに実際にはこうした部分がまったく考慮されていないCFシミュレーションで物件を購入してしまった投資家の方も多いです。 こうした項目が考慮されなければ年間100万円の誤差がでてしまうのは当然と言えば当然です。この誤差が毎年発生すれば、そもそも投資として成り立たない可能性もあります。 またしっかりとしたCFシミュレーションを基に投資を考えなければ予実対比ができない事になり、ポリシーのない不動産投資になってしまいます。そんな状態では不動産投資がうまくいく筈もありません。そして多額の借金をして博打をする訳ですから、負けた時の反動は当然大きくなる事も理解しなければなりません。  CFシミュレーションを行う際の注意点 収入とは月額の賃料、管理費、駐車場、礼金、償却敷金、アンテナ設置料、電柱敷地料など支出とは募集広告料、修繕費、管理費、水光熱費(共用部)、消耗品費、固定資産税、保険料、支払利息、元本返済、所得税、住民税、法人税など 注意をしなければならないのは元本返済は支出はありますが、経費とはなりません。減価償却費は経費になりますが、支出ではありません。 その部分を考慮した具体的なCFを考えてみましょう。 家賃収入1,000万円 経費550万円(減価償却費100万円) 元金返済300万円 税金30% とします。 一般的な考え方で行くと、1,000万円(収入)-550万円(経費)-300万円(返済)=150万円150万円×30%=45万円(税金)減価償却費の100万円は実際には支出がないので、手許に残るお金 150万円+100万円ー45万円=205万円と考えてしまうと思いますが、これは誤りです。 実際には 1,000万円(収入)-550万円(経費)=450万円450万円×30%=135万円(税金) ※所得により税率は変わりますが、ここでは同じ税率で計算しますと計算され手許に残るお金 450万円+100万円-135万円(税金)=415万円ここから元金返済300万円を差し引くので115万円が手許に残る事になります。先の例で計算した手残りと比較をして90万円の差があります。とても大きな額です。収入が十分あるうちは良いのですが、収入が減り経費も増えて、収益上はとんとんでも実際に持出しが発生している事もあります。  おわりに CFシミュレーションを行う上で重要な事は支出があると予想できる項目は必ず入れ、減価償却費、借入元金返済の部分を考慮した上で所得税の計算を行い、手残りを予想する事です。CFシミュレーションは不動産を買うためのシミュレーションではなく、購入してからどんな運用をしていくか、実現できるかの判断をするための物です。しっかりとしたシミュレーションを行い不動産投資を行いましょう。 著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉 お問い合わせは TEL:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.comもしくは下記のフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。 ~次世代のための賃貸経営情報~
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