金利4.5%で大丈夫?
日銀がマイナス金利を実施した後に不動産投資への貸出金利はどの程度変化したか、
不動産投資において金融機関からの借入条件は肝となる部分です。
しかしながら不動産投資をされる方(特に不動産投資初心者)は殆どと言って良いほど、
この借入条件に目を向けていない様です。
当然、金融機関とのやり取りに慣れている、長けている方は少ないのが現実ですが、
実際には物件とパーッケージになってしまっているので、「何も言えない」「言いにくい」
状況になってしまているのです。
初心者不動産投資家さんは、どうやら
「買えない恐怖」の方が
悪い条件で借入を引っ張るよりも恐怖に感じるようです。
しかし一歩下がって金利を考えてみることで、恐ろしい恐怖がある事に気が付くと思います。
金融機関から借入を行う場合、購入する不動産の市場価格と担保余力、収益力、本人の収入などにより
貸出額、貸出期間、金利などが決定されます。
この条件の決定は金融機関によって画一的なものはなく、同じ不動産でも条件は変わります。
当然の事ながら、良い条件で借入を行う事が不動産投資の成功につながります。
金融機関の中には融資を出す不動産の担保価値がなくても、個人の信用と
高金利で貸し出すケースも少なく内容で
ある物件では金利が4.5%とという高金利で不動産ローンを出している金融機関もあります。
4.5%と言っても消費税以下なので大した事がないと思ったら大間違いです。
参考に計算してみると。
借入額1億円
借入期間25年
元利均等
保証料等の付随費用、期中追加返済考慮しない
上記条件で4段階で借入期間中の返済総額を記載したのが下記です。
金利1.5% 返済総額 1億1,998万734円 利息1,998万734円
金利2.5% 返済総額 1億3,458万4,912円 利息3,458万4,912円
金利3.5% 返済総額 1億5,918万6,940円 利息5,918万6,940円
金利4.5% 返済総額 1億6,674万9,601円 利息6,674万9,601円
金利4.5%ですと25年で元本1億円返して、さらに6,674万円もの金利を支払うことになります。
この様な不動産投資が将来的に儲かる可能性は低く、金融機関に美味しい思いをさせている
不動産投資の様なイメージを持ってしまいます。
さらに厳しい事に25年という運用期間中のリスクが漏れなくついてきます。
運用期間中のリスクの例
・賃料減額リスク
・空室リスク
・自然災害リスク
・経費率の増大リスク
・所有者責任リスク
借金を返済するどころか、賃貸経営の継続すら危うくなってしまう事もあると言うことです。
投資にはリスクはつきものですが、こうしたリスクと向き合う事は忘れてはいけません。
・購入時にキャッシュフロー想定を行う
・不動産投資のカギを握る金融機関の融資について真剣に考える
こうした意識がない不動産投資の末路を考えてしまうと、恐怖を感じてしまいます。
著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉
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