初めてマンションを貸す際に抑えるべきポイント
- 分譲マンションを購入したのに急に転勤が決まってしまった
- 家族が増えて今まで住んでいた手狭になった
- 両親の住んでいたマンションから移転することになった
そんな時、お部屋を賃貸に出すか?それとも売買に出すか?
限られた時間の中で決めなくてはいけない事が多くローンの返済もあるので多くの方が悩んでしまうと思います。
現在(2026年)の市場だとマンション価格は大幅に上昇しているので売却をすればローンを全額返済する事ができ売却益を得られる可能性もあります。
それでもまた思い入れがある物件だったり元の場所に戻る可能性があるので、決断をする事が非常に難しい事があります。また売却を行うにあたりお部屋の内装をどうするか、売買価格はどれくらいか、どの業者に販売を依頼するか調べなくてはいけない事はたくさんあります。
また実際に売却を行うとなると売却が完了するには数か月の期間を要します。
こうした中で賃貸に出すという選択肢を考えて頂くのも良いと思います。賃貸に出して入居者が決まれば毎月の賃料収入でローン返済額を賄う事も可能となるので、まずは売却をせずに賃貸に出すケースも増えています。
そこで今回はマンションを貸すポイントを解説させて頂きます。

目次
定期借家契約と普通借家契約の違い
サブリース契約とは何か
原状回復について
マンションを貸した場合の支出
マンションを貸す手続き
どんな募集・管理会社が良いか
キャッシュフローを意識する
マンションを貸す際のオーナーの代表的な悩み事
おわりに
賃貸借契約について ~定期借家契約と普通借家契約の違い~
マンションを貸す際にまず重要となるのが「どの位の期間貸す事ができるか」です。
転勤などが理由でお部屋を貸す場合は殆どのケースで転勤の期間が決まっており同じ勤務先に戻ってくるためそのタイミングでお部屋を返して欲しい方は期限を決める必要があります。そんなときのために賃貸借契約のパターンは主に2つの形態があり、
「普通借家契約(一般的な契約)」と「定期借家契約」です。
2つの賃貸借契約の違いを説明させて頂きます。
普通借家契約
・契約期間
一般的な契約期間は2年となります。
・借主からの賃貸借契約の解約
契約期間中でも解約が可能となっており借主からの解約は容易で解約を希望する日から1~2ヶ月前と定められている事が多いです。
・更新について
契約期間が満了になると借主が引き続き住むことを希望している場合、更新契約を継続して居住する事になります。
・貸主からの解約
普通借家の場合、貸主からの解約、更新拒絶は正当な事由がない限りできないとされています。
定期借家契約
・契約期間
契約更新がない契約形態で契約聴かんが満了した時点で契約は終了し、入居者は退去をしお部屋を明け渡さなければなりません。
・契約時の書面
定期借家契約で契約を締結する場合、期間の満了とともに契約が終了する旨を借主に書面をもって説明をする必要があります。
・中途解約
契約期間中に借主に転勤、療養、親族の介護など、やむをえない事情が発生し、お部屋に住み続ける事が困難になった場合、解約の申し入れが可能です。
・契約終了時
契約時に期限を決めて契約をして契約期間が過ぎたら更新をしない契約となりますが、貸主と借主双方が合意をすれば再契約を締結する事で引き続き居住できます。
※定期借家契約は期限が定められているので入居者は必ず物件から退去しなくては行けないため、一般的には普通借家の相場賃料より安くなる傾向です。
先に説明をさせて頂いた様に転勤など決められた期間で一時的に使用しない間に貸すであれば
「定期借家契約」
特に戻ってくる期限や可能性が低いならば、賃貸借契約期間後に更新ができる
「普通借家契約(一般的な契約)」を締結する事になります。
サブリース契約とは?
最近、何かと話題のサブリース契約ですが、サブリース契約は不動産会社に物件を賃貸し、不動産会社が入居者へ転貸する仕組みです。
オーナー側のメリットはサブリース会社に丸投げをする事ができるので、面倒な事を考えなくて済む事だと思います。
契約時に定められたサブリース賃料をお部屋が空室でも毎月決められた賃料がサブリース会社より貸主に支払われます。
空室などのリスクを気にしなくては良いですが、オーナーに支払われるサブリース賃料は一般的な賃料相場の15~20%位が減額された賃料になります。
手間はかからない分、楽な事は多いですが、必ず気を付けなくてはいけないのが、サブリース会社が破綻してしまったり、サブリース賃料の未払いの発生、原状回復工事の取り決め、サブリース契約の解約条項などしっかり信用や契約内容を予め確認しましょう。
予めトラブルが起きない様に必ずサブリース契約を締結する前に下記の注意点にご留意ください。
※サブリース契約の注意点※
サブリース契約はトラブルが多いため2020年12月にサブリース新法が施工され消費者を守るルールが設定されました。サブリースを検討されている方は下記事項について注意が必要です。
・解約通知の期間
オーナーからサブリース会社への解約通知は1~3ヶ月位で適正だと思います。
・解約時の違約金について
違約金の部分は最も注意をする点だと思います。非常に重い違約金を設定している業者は顧客目線で商売をしようと行っていないと言っても良いと思います。
・所有者変更する場合の規定
サブリース契約を締結した物件を売買する事もありますが、所有者変更が行われた場合にそのまま継続して契約が承継される規定がある場合、購入者側が敬遠してしまう事もあります。
・賃料見直しの協議について
特に減額について注意が必要です。サブリース契約を取りたいために初めは高いサブリース賃料を設定していたのに更新のタイミングで大幅に下げたり、合意しない場合は解約違約金で縛る方法を多く見つけます。
・敷金、更新料等の取扱い
実際にお部屋を借りている方の敷金の取り決めをどうするかが非常に重要です。仮にサブリース会社が破綻などした場合に最終的に物件の所有者が賃借人との賃貸借契約を引き継ぐ可能性があるため自身で受領していない敷金の返還義務などの取り決めが面倒になります。
原状回復について
賃貸借契約の物件でトラブルとして多いのが原状回復工事の負担区分についてです。
国土交通省が東京ルールなどで賃貸住宅の退去時に紛争防止のためのルールが定められていますが、
それでもなおトラブルが多いのが現状です。
トラブルが発生する要因の多くが「入居時のダメージチェック」が行われていない事から起因します。
入居時に双方がダメージチェックをした書面などがなければ、退去の際に「最初からあったダメージ」と入居者から言われてしまったら反論する事はできなくなってしまいます。
契約内でしっかりと原状回復要項定めて、退去時にトラブルがない様に定めておきオーナー側も東京ルールなどを知っておき過分な請求ができない事も理解しておきましょう。
また退去時のトラブルを避けるためにも入居申込の段階でどの様な方なのかしっかり審査を行った上で入居をさせる事でトラブルの発生リスクをある程度は防げると思います。
マンションを貸した場合の支出はどんなものがあるか
マンションを貸した場合、様々な経費が発生します。下記にマンションを貸した場合の代表的な経費を説明させて頂きます。
管理費(PMフィー)
空室募集、入金管理、滞納督促、退去立会等を行ってもらうための専有部(お部屋の入居者の管理)
管理会社に支払う費用です。
概ね賃料収入の3~5%前後で物件の賃料により決まります。
クリーニング費用
お部屋を貸す前にエアコン、浴室、水回り等のクリーニングを入れて賃貸に出せる状態にする必要があります。
お部屋の広さによりますが、3~10万円程度になります。
修繕費
室内に設置された設備、エアコン、給湯器、水栓など経年劣化などで不具合が発生して場合に貸主負担で修繕が必要となります。
管理費(マンション管理組合)
引き続きマンションの管理組合に管理費を支払う必要があります。
修繕積立金(マンション管理組合)
管理費と同様に管理組合に引き続き支払う必要があります。
広告料
新規に入居者を募集し成約時に不動産業者・管理業者に払う費用です。
固都税
賃貸に出した場合でも建物と土地の固都税は毎年支払う事になります。
損害保険料
オーナー保険と言われるもので万が一お部屋で地震・火災や水漏れなどで損害が発生した場合の保険になります。
支払利息
引き続き金融機関への元本に対する約定金利で計算された利息です。
元本返済
引き続き金融機関からの借入の元本部分の返済になります。
所得税・住民税
マンションを貸した場合の賃料は所得となるため確定申告が必要となり、収入から費用を差し引いた所得と他の所得との合算に基づいた所得税率、住民税率により計算されます。
マンションを貸す手続き
金融機関
自己利用で金融機関からローンの借入をしている場合、原則的には金融機関へ利用方法を変更する旨の許可が必要です。殆どのケースで住宅ローンを組んでいるため賃貸に出す場合は事業用となってしまうので必ず相談しましょう。転勤などやむを得ない事由であれば金融機関も賃貸する事を認めてくれると思います。
マンション管理組合
分譲マンションを貸す場合、区分所有者として入居者が決まった際に第三者使用届出等の書類を管理組合に提出する必要があります。
借主にもマンション管理規約・使用細則等の規定を順守してもらうように誓約書にサインを頂く事もあります。
水光熱費の名義変更
マンションを貸した後の水光熱費の支払は入居者が行いますので、ご自身の移転が終わりましたらガスの閉栓の手続きを行いましょう。水道と電気はお部屋のクリーニングや内覧の際に利用しますので、そのままにしておくと良いです。
郵便物等の移転手続き
郵便物の移転届出などを行い、お部屋に荷物等が届かない様にしましょう。入居者が決まるまでは定期的に募集を依頼する会社にポストなどを定期的にみて頂き必要な書類がある場合、送ってもらうようにしましょう。
内装工事
賃貸に出す際にルームクリーニングは必須です。壁紙などの汚れがある場合は交換を検討されても良いと思います。募集・管理を任せる会社さんに依頼をしましょう。
とんな募集・管理会社が選ぶの何を決めていくべきか?
入居者募集の方法が明確
業者さんによっては物件情報を自社だけのお客さんのみに紹介する形をとります。必ず情報を幅広く発信する先に依頼をしましょう。また募集と管理を併せて行える会社さんが良いと思います。
賃料査定が高いからと言うのは安易
簡単にインターネットで複数社の賃料査定を簡単に入手でますが、賃料査定が高いからと言うだけで依頼をするは辞めましょう。
業者さんはできる限り高い金額を出す事で募集・管理を受託できると言うインセンティブがあるので、賃料設定を高めに査定をするケースもあります。
賃料相場はネットで調べる事ができますので、予め管理組合に支払っている管理費や修繕積立金、固都税、元利金などのキャッシュフローを考慮して賃料設定を行いましょう。できる限り高く貸したいと思いますが、あまりにも高い金額で募集をしてお部屋が埋まるまでに時間がかかってしまったり、一般的な引越時期を逃すと長期的に決まらず、結局賃料を下げて募集となるとロスも非常に大きくなってしまいます。
募集に関連する条件を考慮する
礼金、フリーレント、敷金などは募集条件に付随した部分ですが、募集する時期や早期成約を考慮するなどをして、この部分を決めて行きます。
安易に敷金0、礼金0と言う募集を促す会社さんは実は能力が低いかもしれません。
分譲住宅の場合、礼金を取れるケースがあるので礼金1ヶ月分を募集にかかった業者さんへの支払いに充てるなどしっかりと収入と支出を考慮して募集条件を決めましょう。
管理業務の内容が明確
管理業務契約の中で重要なのが業務範囲と修繕発生時の対応だと思います。管理契約の中で業務範囲を明確になっているか、修繕発生時(緊急時を除く)や原状回復工事などは貸主の承諾を得た上で行う事が明記されているか。
管理業務のトラブルで多いのが業務内容が不明確であったり、貸主の承諾なく行った修繕工事などが要因として発生しています。
しっかりとした説明がなく急に高額な修繕費を請求されてはオーナーも困ってしまうと思います。
ちょっとした工夫でお部屋の雰囲気を変える
アマゾンなどで安価にカーテン・スリッパ・ラグマットなどが購入できます。こうした備品を置くだけでもお部屋の雰囲気が変わりお部屋を案内された時にプラスに働きます。ご自身で行うのも良いですが、募集・管理会社さんと話してできる範囲で実施する事も良いと思います。
入居時の対応をしっかり行ってくれる
分譲マンションとなると共用、占有部に様々な設備があります。分かりにくい設備の使用方法などを予め伝える事により未然にトラブル防止や故障の原因を防ぐ事ができます。設備が多い物件などは特に入居時に立会などを行い、分譲時に受領した室内設備の説明書類一式や管理規約などを揃えて入居者に渡してもらうようにしましょう。
最後は担当者
最終的には担当の方がどれだけ皆様の物件を考えて対応をして頂けるかだと思います。会社と言うよりは担当の能力や姿勢が重要だと思います。
キャッシュフローを意識する
賃貸経営で重要となるのは貸しぱなしにしない事です。毎年確定申告も必要となるのでこの機会に収支や税金等の知識を身に着ける良い機会となります。

貸した事で実際にどれだけの収入が増えて費用やローン返済を行った後にどの位キャッシュが残るか、他の所得と合算した時の所得はいくらになるのかなど把握する事が重要です。
例えばキャッシュフローシミュレーションを行った結果、適正な相場賃料で貸してもキャッシュアウトが発生していたり赤字になってしまう物件の場合、相場を考えて売却をするという意思決定を行う要素にもなります。
※必ずしなくてはいけな事※
賃料収入は不動産所得として確定申告が必要です。中には確定申告をしなくて良いと言う業者さんもいる様ですが、これは脱税になります。少ないから分からないではなく必ず確定申告を行いましょう。
(関連記事「不動産投資を学ぶ(確定申告)」)
マンションを貸す際のオーナーの代表的な悩み事
お部屋をどの位、綺麗にして貸し出す必要があるのか?
壁紙などに汚れがあればできれば交換などを行って貸す方が良いと思いますが、費用など考えながら一部の壁紙のみを変更するケースもあります。
また専門家のクリーニングは必ず入れた方が良いと思います。
特に水回りのが汚いと募集にマイナスになる可能性が大きいです。
募集にはどの位の期間が必要なのか?
募集時期によりますが、一般的に毎年1月~3月まで賃貸の繁忙期と言われております。
この期間に募集を行うのがベストだとは思いますが、そうもいかないケースがあると思います。
募集する時期で募集条件(賃料、礼金、敷金など)を近隣相場と比較をしながら調整をし
概ね1~2ヶ月で成約する事をひとつの目安にして頂くと良いと思います。
募集する条件はどう決めるのか?
先にさせて頂いた部分と重複しますが、募集時期により決めて頂く必要があります。例えば賃貸の繁忙期が過ぎているのでしたら、
礼金を0にする
周辺の類似物件より賃料を少し下げてみる
フリーレントをつける
など様々な調整方法があります。
この部分は募集会社としっかり協議をした上で決めて行きましょう。またマンションを貸す殆どの方が借入の返済額がありますので、この金額と比較をしたり、不動産所得の計算をした上で税金などを考慮しながら条件を決めると良いと思います。
家賃滞納が心配
居住者の方の経済状況の変化によりどうしても家賃滞納が発生してしまうケースがあります。一度家賃滞納が発生すると、繰り返し発生してしまう事が多いです。また家賃滞納が数か月になると移転費用すら工面できなくなり、家賃の支払いがないまま居座られてしまうケースもあります。
必ず入居時には賃料保証会社を利用してもらう様にしましょう。
お部屋を綺麗に使用してもらえるか心配
転勤などで一時的に貸したり、最終的には将来、賃貸に出す物件に戻ってくる方にとって賃貸が終了した際の部屋の状態がとても心配になると思います。
オーナーとしてある程度は事業的な発想(汚れてしまうのは仕方がない)で賃貸に出す事を考えて頂く事も必要ですが、契約書内にしっかりと原状回復に関する事項を定めておき、入居時には貸主、借主、管理会社の間で互いにダメージチェックを行い書面などで残しておきましょう。
一般的には「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」に基づいた貸主・借主の負担で
原状回復を行う事になります。
また入居申込みが入った際には必ず入居者の方がどんな属性なのか、家族構成など募集会社に任せきりにせずに確認をしましょう。勝手にオーナーに確認をせずに入居者を決める業者さんには注意が必要です。
おわりに
「マンションを貸す」と言う事は賃貸経営を行うという事です。
当然の事ながらご自身の大事な資産ですから、できる限り綺麗に使って欲しい、
早く高く貸したいと皆様が当然思う事ですが、賃貸経営はサービス業です。
入居者の方は賃料を頂くお客様と捉えて頂けると賃貸経営も良い結果に繋がると思います。
ご所有物件の賃料査定、管理見積もりは無料です!下記フォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。
https://reibee.japan-am-service.com/%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%82%92%e8%b2%b8%e3%81%99%e3%83%9d%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88/マンションを貸すポイントhttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/02/42093104_m.jpghttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/02/42093104_m-150x150.jpg賃貸経営マンションを貸す,定期借家契約,賃貸借契約分譲マンションを購入したのに急に転勤が決まってしまった 家族が増えて今まで住んでいた手狭になった 両親の住んでいたマンションから移転することになった そんな時、お部屋を賃貸に出すか?それとも売買に出すか? 限られた時間の中で決めなくてはいけない事が多くローンの返済もあるので多くの方が悩んでしまうと思います。 現在(2026年)の市場だとマンション価格は大幅に上昇しているので売却をすればローンを全額返済する事ができ売却益を得られる可能性もあります。 それでもまた思い入れがある物件だったり元の場所に戻る可能性があるので、決断をする事が非常に難しい事があります。また売却を行うにあたりお部屋の内装をどうするか、売買価格はどれくらいか、どの業者に販売を依頼するか調べなくてはいけない事はたくさんあります。 また実際に売却を行うとなると売却が完了するには数か月の期間を要します。 こうした中で賃貸に出すという選択肢を考えて頂くのも良いと思います。賃貸に出して入居者が決まれば毎月の賃料収入でローン返済額を賄う事も可能となるので、まずは売却をせずに賃貸に出すケースも増えています。 そこで今回はマンションを貸すポイントを解説させて頂きます。 目次 定期借家契約と普通借家契約の違い サブリース契約とは何か 原状回復について マンションを貸した場合の支出 マンションを貸す手続き どんな募集・管理会社が良いか キャッシュフローを意識する マンションを貸す際のオーナーの代表的な悩み事 おわりに 賃貸借契約について ~定期借家契約と普通借家契約の違い~ マンションを貸す際にまず重要となるのが「どの位の期間貸す事ができるか」です。 転勤などが理由でお部屋を貸す場合は殆どのケースで転勤の期間が決まっており同じ勤務先に戻ってくるためそのタイミングでお部屋を返して欲しい方は期限を決める必要があります。そんなときのために賃貸借契約のパターンは主に2つの形態があり、 「普通借家契約(一般的な契約)」と「定期借家契約」です。 2つの賃貸借契約の違いを説明させて頂きます。 普通借家契約 ・契約期間 一般的な契約期間は2年となります。 ・借主からの賃貸借契約の解約 契約期間中でも解約が可能となっており借主からの解約は容易で解約を希望する日から1~2ヶ月前と定められている事が多いです。 ・更新について 契約期間が満了になると借主が引き続き住むことを希望している場合、更新契約を継続して居住する事になります。 ・貸主からの解約 普通借家の場合、貸主からの解約、更新拒絶は正当な事由がない限りできないとされています。 定期借家契約 ・契約期間 契約更新がない契約形態で契約聴かんが満了した時点で契約は終了し、入居者は退去をしお部屋を明け渡さなければなりません。 ・契約時の書面 定期借家契約で契約を締結する場合、期間の満了とともに契約が終了する旨を借主に書面をもって説明をする必要があります。 ・中途解約 契約期間中に借主に転勤、療養、親族の介護など、やむをえない事情が発生し、お部屋に住み続ける事が困難になった場合、解約の申し入れが可能です。 ・契約終了時 契約時に期限を決めて契約をして契約期間が過ぎたら更新をしない契約となりますが、貸主と借主双方が合意をすれば再契約を締結する事で引き続き居住できます。 ※定期借家契約は期限が定められているので入居者は必ず物件から退去しなくては行けないため、一般的には普通借家の相場賃料より安くなる傾向です。 先に説明をさせて頂いた様に転勤など決められた期間で一時的に使用しない間に貸すであれば 「定期借家契約」 特に戻ってくる期限や可能性が低いならば、賃貸借契約期間後に更新ができる 「普通借家契約(一般的な契約)」を締結する事になります。 サブリース契約とは? 最近、何かと話題のサブリース契約ですが、サブリース契約は不動産会社に物件を賃貸し、不動産会社が入居者へ転貸する仕組みです。 オーナー側のメリットはサブリース会社に丸投げをする事ができるので、面倒な事を考えなくて済む事だと思います。 契約時に定められたサブリース賃料をお部屋が空室でも毎月決められた賃料がサブリース会社より貸主に支払われます。 空室などのリスクを気にしなくては良いですが、オーナーに支払われるサブリース賃料は一般的な賃料相場の15~20%位が減額された賃料になります。 手間はかからない分、楽な事は多いですが、必ず気を付けなくてはいけないのが、サブリース会社が破綻してしまったり、サブリース賃料の未払いの発生、原状回復工事の取り決め、サブリース契約の解約条項などしっかり信用や契約内容を予め確認しましょう。 予めトラブルが起きない様に必ずサブリース契約を締結する前に下記の注意点にご留意ください。 ※サブリース契約の注意点※ サブリース契約はトラブルが多いため2020年12月にサブリース新法が施工され消費者を守るルールが設定されました。サブリースを検討されている方は下記事項について注意が必要です。 ・解約通知の期間 オーナーからサブリース会社への解約通知は1~3ヶ月位で適正だと思います。 ・解約時の違約金について 違約金の部分は最も注意をする点だと思います。非常に重い違約金を設定している業者は顧客目線で商売をしようと行っていないと言っても良いと思います。 ・所有者変更する場合の規定 サブリース契約を締結した物件を売買する事もありますが、所有者変更が行われた場合にそのまま継続して契約が承継される規定がある場合、購入者側が敬遠してしまう事もあります。 ・賃料見直しの協議について 特に減額について注意が必要です。サブリース契約を取りたいために初めは高いサブリース賃料を設定していたのに更新のタイミングで大幅に下げたり、合意しない場合は解約違約金で縛る方法を多く見つけます。 ・敷金、更新料等の取扱い 実際にお部屋を借りている方の敷金の取り決めをどうするかが非常に重要です。仮にサブリース会社が破綻などした場合に最終的に物件の所有者が賃借人との賃貸借契約を引き継ぐ可能性があるため自身で受領していない敷金の返還義務などの取り決めが面倒になります。 原状回復について 賃貸借契約の物件でトラブルとして多いのが原状回復工事の負担区分についてです。 国土交通省が東京ルールなどで賃貸住宅の退去時に紛争防止のためのルールが定められていますが、 それでもなおトラブルが多いのが現状です。 トラブルが発生する要因の多くが「入居時のダメージチェック」が行われていない事から起因します。 入居時に双方がダメージチェックをした書面などがなければ、退去の際に「最初からあったダメージ」と入居者から言われてしまったら反論する事はできなくなってしまいます。 契約内でしっかりと原状回復要項定めて、退去時にトラブルがない様に定めておきオーナー側も東京ルールなどを知っておき過分な請求ができない事も理解しておきましょう。 また退去時のトラブルを避けるためにも入居申込の段階でどの様な方なのかしっかり審査を行った上で入居をさせる事でトラブルの発生リスクをある程度は防げると思います。 マンションを貸した場合の支出はどんなものがあるか マンションを貸した場合、様々な経費が発生します。下記にマンションを貸した場合の代表的な経費を説明させて頂きます。 管理費(PMフィー) 空室募集、入金管理、滞納督促、退去立会等を行ってもらうための専有部(お部屋の入居者の管理) 管理会社に支払う費用です。 概ね賃料収入の3~5%前後で物件の賃料により決まります。 クリーニング費用 お部屋を貸す前にエアコン、浴室、水回り等のクリーニングを入れて賃貸に出せる状態にする必要があります。 お部屋の広さによりますが、3~10万円程度になります。 修繕費 室内に設置された設備、エアコン、給湯器、水栓など経年劣化などで不具合が発生して場合に貸主負担で修繕が必要となります。 管理費(マンション管理組合) 引き続きマンションの管理組合に管理費を支払う必要があります。 修繕積立金(マンション管理組合) 管理費と同様に管理組合に引き続き支払う必要があります。 広告料 新規に入居者を募集し成約時に不動産業者・管理業者に払う費用です。 固都税 賃貸に出した場合でも建物と土地の固都税は毎年支払う事になります。 損害保険料 オーナー保険と言われるもので万が一お部屋で地震・火災や水漏れなどで損害が発生した場合の保険になります。 支払利息 引き続き金融機関への元本に対する約定金利で計算された利息です。 元本返済 引き続き金融機関からの借入の元本部分の返済になります。 所得税・住民税 マンションを貸した場合の賃料は所得となるため確定申告が必要となり、収入から費用を差し引いた所得と他の所得との合算に基づいた所得税率、住民税率により計算されます。 マンションを貸す手続き 金融機関 自己利用で金融機関からローンの借入をしている場合、原則的には金融機関へ利用方法を変更する旨の許可が必要です。殆どのケースで住宅ローンを組んでいるため賃貸に出す場合は事業用となってしまうので必ず相談しましょう。転勤などやむを得ない事由であれば金融機関も賃貸する事を認めてくれると思います。 マンション管理組合 分譲マンションを貸す場合、区分所有者として入居者が決まった際に第三者使用届出等の書類を管理組合に提出する必要があります。 借主にもマンション管理規約・使用細則等の規定を順守してもらうように誓約書にサインを頂く事もあります。 水光熱費の名義変更 マンションを貸した後の水光熱費の支払は入居者が行いますので、ご自身の移転が終わりましたらガスの閉栓の手続きを行いましょう。水道と電気はお部屋のクリーニングや内覧の際に利用しますので、そのままにしておくと良いです。 郵便物等の移転手続き 郵便物の移転届出などを行い、お部屋に荷物等が届かない様にしましょう。入居者が決まるまでは定期的に募集を依頼する会社にポストなどを定期的にみて頂き必要な書類がある場合、送ってもらうようにしましょう。 内装工事 賃貸に出す際にルームクリーニングは必須です。壁紙などの汚れがある場合は交換を検討されても良いと思います。募集・管理を任せる会社さんに依頼をしましょう。 とんな募集・管理会社が選ぶの何を決めていくべきか? 入居者募集の方法が明確 業者さんによっては物件情報を自社だけのお客さんのみに紹介する形をとります。必ず情報を幅広く発信する先に依頼をしましょう。また募集と管理を併せて行える会社さんが良いと思います。 賃料査定が高いからと言うのは安易 簡単にインターネットで複数社の賃料査定を簡単に入手でますが、賃料査定が高いからと言うだけで依頼をするは辞めましょう。 業者さんはできる限り高い金額を出す事で募集・管理を受託できると言うインセンティブがあるので、賃料設定を高めに査定をするケースもあります。 賃料相場はネットで調べる事ができますので、予め管理組合に支払っている管理費や修繕積立金、固都税、元利金などのキャッシュフローを考慮して賃料設定を行いましょう。できる限り高く貸したいと思いますが、あまりにも高い金額で募集をしてお部屋が埋まるまでに時間がかかってしまったり、一般的な引越時期を逃すと長期的に決まらず、結局賃料を下げて募集となるとロスも非常に大きくなってしまいます。 募集に関連する条件を考慮する 礼金、フリーレント、敷金などは募集条件に付随した部分ですが、募集する時期や早期成約を考慮するなどをして、この部分を決めて行きます。 安易に敷金0、礼金0と言う募集を促す会社さんは実は能力が低いかもしれません。 分譲住宅の場合、礼金を取れるケースがあるので礼金1ヶ月分を募集にかかった業者さんへの支払いに充てるなどしっかりと収入と支出を考慮して募集条件を決めましょう。 管理業務の内容が明確 管理業務契約の中で重要なのが業務範囲と修繕発生時の対応だと思います。管理契約の中で業務範囲を明確になっているか、修繕発生時(緊急時を除く)や原状回復工事などは貸主の承諾を得た上で行う事が明記されているか。 管理業務のトラブルで多いのが業務内容が不明確であったり、貸主の承諾なく行った修繕工事などが要因として発生しています。 しっかりとした説明がなく急に高額な修繕費を請求されてはオーナーも困ってしまうと思います。 ちょっとした工夫でお部屋の雰囲気を変える アマゾンなどで安価にカーテン・スリッパ・ラグマットなどが購入できます。こうした備品を置くだけでもお部屋の雰囲気が変わりお部屋を案内された時にプラスに働きます。ご自身で行うのも良いですが、募集・管理会社さんと話してできる範囲で実施する事も良いと思います。 入居時の対応をしっかり行ってくれる 分譲マンションとなると共用、占有部に様々な設備があります。分かりにくい設備の使用方法などを予め伝える事により未然にトラブル防止や故障の原因を防ぐ事ができます。設備が多い物件などは特に入居時に立会などを行い、分譲時に受領した室内設備の説明書類一式や管理規約などを揃えて入居者に渡してもらうようにしましょう。 最後は担当者 最終的には担当の方がどれだけ皆様の物件を考えて対応をして頂けるかだと思います。会社と言うよりは担当の能力や姿勢が重要だと思います。 キャッシュフローを意識する 賃貸経営で重要となるのは貸しぱなしにしない事です。毎年確定申告も必要となるのでこの機会に収支や税金等の知識を身に着ける良い機会となります。 貸した事で実際にどれだけの収入が増えて費用やローン返済を行った後にどの位キャッシュが残るか、他の所得と合算した時の所得はいくらになるのかなど把握する事が重要です。 例えばキャッシュフローシミュレーションを行った結果、適正な相場賃料で貸してもキャッシュアウトが発生していたり赤字になってしまう物件の場合、相場を考えて売却をするという意思決定を行う要素にもなります。 ※必ずしなくてはいけな事※ 賃料収入は不動産所得として確定申告が必要です。中には確定申告をしなくて良いと言う業者さんもいる様ですが、これは脱税になります。少ないから分からないではなく必ず確定申告を行いましょう。 (関連記事「不動産投資を学ぶ(確定申告)」) マンションを貸す際のオーナーの代表的な悩み事 お部屋をどの位、綺麗にして貸し出す必要があるのか? 壁紙などに汚れがあればできれば交換などを行って貸す方が良いと思いますが、費用など考えながら一部の壁紙のみを変更するケースもあります。 また専門家のクリーニングは必ず入れた方が良いと思います。 特に水回りのが汚いと募集にマイナスになる可能性が大きいです。 募集にはどの位の期間が必要なのか? 募集時期によりますが、一般的に毎年1月~3月まで賃貸の繁忙期と言われております。 この期間に募集を行うのがベストだとは思いますが、そうもいかないケースがあると思います。 募集する時期で募集条件(賃料、礼金、敷金など)を近隣相場と比較をしながら調整をし 概ね1~2ヶ月で成約する事をひとつの目安にして頂くと良いと思います。 募集する条件はどう決めるのか? 先にさせて頂いた部分と重複しますが、募集時期により決めて頂く必要があります。例えば賃貸の繁忙期が過ぎているのでしたら、 礼金を0にする 周辺の類似物件より賃料を少し下げてみる フリーレントをつける など様々な調整方法があります。 この部分は募集会社としっかり協議をした上で決めて行きましょう。またマンションを貸す殆どの方が借入の返済額がありますので、この金額と比較をしたり、不動産所得の計算をした上で税金などを考慮しながら条件を決めると良いと思います。 家賃滞納が心配 居住者の方の経済状況の変化によりどうしても家賃滞納が発生してしまうケースがあります。一度家賃滞納が発生すると、繰り返し発生してしまう事が多いです。また家賃滞納が数か月になると移転費用すら工面できなくなり、家賃の支払いがないまま居座られてしまうケースもあります。 必ず入居時には賃料保証会社を利用してもらう様にしましょう。 お部屋を綺麗に使用してもらえるか心配 転勤などで一時的に貸したり、最終的には将来、賃貸に出す物件に戻ってくる方にとって賃貸が終了した際の部屋の状態がとても心配になると思います。 オーナーとしてある程度は事業的な発想(汚れてしまうのは仕方がない)で賃貸に出す事を考えて頂く事も必要ですが、契約書内にしっかりと原状回復に関する事項を定めておき、入居時には貸主、借主、管理会社の間で互いにダメージチェックを行い書面などで残しておきましょう。 一般的には「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」に基づいた貸主・借主の負担で 原状回復を行う事になります。 また入居申込みが入った際には必ず入居者の方がどんな属性なのか、家族構成など募集会社に任せきりにせずに確認をしましょう。勝手にオーナーに確認をせずに入居者を決める業者さんには注意が必要です。 おわりに 「マンションを貸す」と言う事は賃貸経営を行うという事です。 当然の事ながらご自身の大事な資産ですから、できる限り綺麗に使って欲しい、 早く高く貸したいと皆様が当然思う事ですが、賃貸経営はサービス業です。 入居者の方は賃料を頂くお客様と捉えて頂けると賃貸経営も良い結果に繋がると思います。 著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉 ご所有物件の賃料査定、管理見積もりは無料です!下記フォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。reibee-japan-am-service日本AMサービス y.dst0403@gmail.comAdministratorReibee~次世代のための賃貸経営情報~
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