平成28年度12月度に掲載された日経経済新聞によると、

国税庁の発表によると平成26年度1月からの相続税制の変更により、相続税の課税対象となった方が前年比の83%となった様です。大よそ2倍近い水準の伸び率で、一人当たりの相続税額は減少したと言う結果を考えると相続税が課税される方のすそ野が広がったと考える事ができます。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H5O_V11C16A2CR8000/

相続税対象者、基礎控除下げで8割増 15年 「日経新聞」 平成28年12月15日掲載

(写真=123RF)

不動産の購入価格は一般的に相続税を計算する相続税評価額よりも高くなります。

つまり1億円の物件を購入したとしても、相続税評価額は5,000万円という事があるので、この5,000万円に相続税が課せられます。
もし不動産を購入せずに現金で1億円を持っていた場合、この1億円に相続税が課せられます。
不動産を購入する事で5,000万円の部分の相続税を減らす事ができるのが不動産を利用した相続税対策です。

不動産を購入する際の借入は相続資産から控除対象なので、借入を行って投資をした場合、

資産から負債部分も差し引きされ相続税の計算がされます。

注意して頂きたいのが闇雲に不動産を購入する、借入を行うのではなく、不動産の場合、物件の価値を見極めて

優良な資産を残す事で本質的な相続税対策につながると思います。

安易に相続税対策のためだけに不動産を購入してしまうと、手痛い失敗をしてしまう可能性もあります。

 

不動産相続対策の例

相続税額の計算にあたり土地を評価には対象とする土地の形状、接道、地域、使用方法等により大きく変わります。

相続税を節税を行うにあたり、出来る限り評価を削減できる土地の利用や分筆等の手法が有効になります。

ここでは基礎的なな土地の相続税対策を解説させて頂きます。

 

①更地にマンション・アパートを建設

マンション建設で節税
更地にマンション・アパートを借入により建設する事により更地で相続するよりも大幅に評価を下げる事ができます。

借入金は相続財産から減額できるため、

当初評価額1億8,000万円対策後評価額1,220万円(土地1億4,220万円+建物7,000万円ー借入2億)となり

1億6,780万円評価額を減額する事ができます。

 

[check]賃貸住宅を運用の際には様々なリスクがあります。賃料減額リスク、空室リスク、災害等こうしたリスクを予め考慮にいれながら、

収支計画を立て、借入と収入のバランスや最終的に手許に残る資金を予め計画を立てた上で実施しましょう。

 

②底地で利用

底地で節税
保有されている土地に定期借地権として事業者などに貸借(借地料を受領)する事により、

事業者が対象地にアパートや戸建等を建設をして賃貸、売買を行う事で土地の評価額を下げる方法です。

当初評価額1億8,000万円対策後評価額1億4,400万円となり3,600万円評価額を減額する事ができます。

 

[check]定期借地契約は長期的な契約なるため、契約期間の土地使用ができなくなるデメリットがある反面、

マンション・アパート運用等の手間や借入等の必要がなく、更地のままにしておくよりも、

住宅用地として使用される場合に固定資産税対策になる場合もあります。また、借地契約後には必ず土地が返還されます。

 

③土地分筆にて土地評価を下げる

・旗竿地へ分筆
分筆を利用

上記の土地150㎡を旗竿地(間口2m)になる様に分筆(80㎡と70㎡)を行う。

分筆により70㎡の土地に間口狭小補正、奥行長大補正されるため、通常の土地評価より低くなります。
当初評価額3,750万円対策後評価額3,418万円(2,000万円+1,418万円)となり332万円評価額を減額する事ができます。

 

・角地を文筆
角地の文筆
角地は通常よりも土地評価額が高くなります。上記の図の様に角地を2分割に分けて、角地と通常の土地にすると。

当初評価額1億2,768万円対策後評価額1億944万円(6,144万円+4,800万円)となり1,824万円評価額を減額する事ができます。

 

[check]分筆後の所有者は別々である必要があります。
分筆の登記費用参考
(必要書類)境界協定書・地積測量図・委任状(本人申請の時は不要です。)
(登録免許)分筆後の筆数×1,000円です。

 

④1棟アパート、マンションの購入

資産を購入
相続する資産が現金の場合、額面がそのまま評価額となります。

そのため収益不動産等の試算を購入することにより節税効果を得る事ができます。
当初評価額3億8,000万円対策後評価額2億1,220万円(土地1億4,220万円+建物7,000万円)となり

1億6,780万円評価額を減額する事ができます。複数の物件を借入等を併用して購入する事でさらに評価額を下げる事も可能となります。

 

[check]更地に収益不動産を建設する際と同様に今後の運用方針等が非常に重要となるため、なるべく収益性が良い不動産を選定する事が重要です。

 

まとめ

不動産を利用した相続対策は多岐にわたり専門性が強く必要となります。

実際に相続対策を行う場合には不動産投資などに長けており税務部分も把握している専門家に

声を掛ける事が良いと思います。

資産性がない不動産を相続しても節税対策よりもデメリットも大きくなる事もありますので注意が必要です。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

不動産保有が相続税を減らす理由https://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/04/b9f2da01c374a7ff80881f9997e2cebc.jpg?fit=840%2C570https://i0.wp.com/reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/04/b9f2da01c374a7ff80881f9997e2cebc.jpg?resize=150%2C150yodoshita不動産税務賃貸経営平成28年度12月度に掲載された日経経済新聞によると、国税庁の発表によると平成26年度1月からの相続税制の変更により、相続税の課税対象となった方が前年比の83%となった様です。大よそ2倍近い水準の伸び率で、一人当たりの相続税額は減少したと言う結果を考えると相続税が課税される方のすそ野が広がったと考える事ができます。http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H5O_V11C16A2CR8000/ 相続税対象者、基礎控除下げで8割増 15年 「日経新聞」 平成28年12月15日掲載(写真=123RF) 不動産の購入価格は一般的に相続税を計算する相続税評価額よりも高くなります。 つまり1億円の物件を購入したとしても、相続税評価額は5,000万円という事があるので、この5,000万円に相続税が課せられます。 もし不動産を購入せずに現金で1億円を持っていた場合、この1億円に相続税が課せられます。 不動産を購入する事で5,000万円の部分の相続税を減らす事ができるのが不動産を利用した相続税対策です。 不動産を購入する際の借入は相続資産から控除対象なので、借入を行って投資をした場合、 資産から負債部分も差し引きされ相続税の計算がされます。 注意して頂きたいのが闇雲に不動産を購入する、借入を行うのではなく、不動産の場合、物件の価値を見極めて 優良な資産を残す事で本質的な相続税対策につながると思います。 安易に相続税対策のためだけに不動産を購入してしまうと、手痛い失敗をしてしまう可能性もあります。   不動産相続対策の例 相続税額の計算にあたり土地を評価には対象とする土地の形状、接道、地域、使用方法等により大きく変わります。相続税を節税を行うにあたり、出来る限り評価を削減できる土地の利用や分筆等の手法が有効になります。ここでは基礎的なな土地の相続税対策を解説させて頂きます。  ①更地にマンション・アパートを建設更地にマンション・アパートを借入により建設する事により更地で相続するよりも大幅に評価を下げる事ができます。借入金は相続財産から減額できるため、当初評価額1億8,000万円⇒対策後評価額1,220万円(土地1億4,220万円+建物7,000万円ー借入2億)となり1億6,780万円評価額を減額する事ができます。 賃貸住宅を運用の際には様々なリスクがあります。賃料減額リスク、空室リスク、災害等こうしたリスクを予め考慮にいれながら、収支計画を立て、借入と収入のバランスや最終的に手許に残る資金を予め計画を立てた上で実施しましょう。  ②底地で利用保有されている土地に定期借地権として事業者などに貸借(借地料を受領)する事により、事業者が対象地にアパートや戸建等を建設をして賃貸、売買を行う事で土地の評価額を下げる方法です。当初評価額1億8,000万円⇒対策後評価額1億4,400万円となり3,600万円評価額を減額する事ができます。 定期借地契約は長期的な契約なるため、契約期間の土地使用ができなくなるデメリットがある反面、マンション・アパート運用等の手間や借入等の必要がなく、更地のままにしておくよりも、住宅用地として使用される場合に固定資産税対策になる場合もあります。また、借地契約後には必ず土地が返還されます。  ③土地分筆にて土地評価を下げる ・旗竿地へ分筆上記の土地150㎡を旗竿地(間口2m)になる様に分筆(80㎡と70㎡)を行う。分筆により70㎡の土地に間口狭小補正、奥行長大補正されるため、通常の土地評価より低くなります。 当初評価額3,750万円⇒対策後評価額3,418万円(2,000万円+1,418万円)となり332万円評価額を減額する事ができます。 ・角地を文筆角地は通常よりも土地評価額が高くなります。上記の図の様に角地を2分割に分けて、角地と通常の土地にすると。当初評価額1億2,768万円⇒対策後評価額1億944万円(6,144万円+4,800万円)となり1,824万円評価額を減額する事ができます。 分筆後の所有者は別々である必要があります。 分筆の登記費用参考 (必要書類)境界協定書・地積測量図・委任状(本人申請の時は不要です。) (登録免許)分筆後の筆数×1,000円です。  ④1棟アパート、マンションの購入相続する資産が現金の場合、額面がそのまま評価額となります。そのため収益不動産等の試算を購入することにより節税効果を得る事ができます。 当初評価額3億8,000万円⇒対策後評価額2億1,220万円(土地1億4,220万円+建物7,000万円)となり1億6,780万円評価額を減額する事ができます。複数の物件を借入等を併用して購入する事でさらに評価額を下げる事も可能となります。 更地に収益不動産を建設する際と同様に今後の運用方針等が非常に重要となるため、なるべく収益性が良い不動産を選定する事が重要です。  まとめ 不動産を利用した相続対策は多岐にわたり専門性が強く必要となります。実際に相続対策を行う場合には不動産投資などに長けており税務部分も把握している専門家に声を掛ける事が良いと思います。資産性がない不動産を相続しても節税対策よりもデメリットも大きくなる事もありますので注意が必要です。 著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉~次世代のための賃貸経営情報~
共有する