IT社会だからこそネット無料を売りにして空室対策
今では当たり前となったインターネット、マンション・アパートに競合との差別化をするために、入居者の負担額を無料とする
空室対策を行う方も少なくないと思います。
(写真=123RF)
建物が新しいうちは、空室を埋めるのにさほど困る事はないと思いますが、築20年を経過する建物だと募集に訴求力がなくなり
家賃の減額をしたり設備の充実で競合物件との差別化を図ることなどを考える必要があります。
今回はネット社会だからこそ入居者にメリットになる無料インターネットについて考えたいと思います。
1.光インターネットを導入する
インターネット無料を導入する大家さんの多くの方がこの方法を利用されていると思います。
アパート全体に光回線を引いて、それをそれぞれの部屋に分配していきます。
入居者の方はLANコネクタを接続すれば、有線でのネット接続が可能となるので手間がかかりません。
予めLANケーブルなどをお部屋に設置しておくことでインターネット無料のアピールにも繋がると思います。
また導入後のメンテナンスや接続についてのトラブルは大家さん側が行う必要はなく、
トラブルなどの対応はすべて導入業者に任せる事ができる点で非常に楽だと思います。
導入にあたり基本的には全部屋にLANコネクタを設置しなければ行けないので、
既存で住んでいる方などの調整が必要になるのと設置工事費が必要となってきます。
工事費用は部屋数や業者さんによってピンからキリまでありますので、複数の業者さんに
声をかけて頂き検討されるのが良いと思います。
導入にあたりデータ速度・容量も非常に重要で特に家でお仕事や資料を作成される入居者さんの場合、
データ速度・容量が低いとファイル送信等に過分の時間が必要になったりとサービスにならない可能性もあります。
2.モバイルWi-Fiルーターを貸し出す
もう一つの無料インターネットサービスの導入方法として考えたいのが、モバイルWi-Fiルーターを入居者に提供することです。
モバイルWi-Fiルーターを無料で貸し出せば、部屋にLANコネクタを設置する必要もないですし、持ち運びが可能なので、
どこでも利用できることでます。
お部屋でも無線でインターネットに接続し、外でもモバイルWi-Fiルーターを利用できれば、
本来かかるはずだったお部屋の通信費もスマホなどの通信費も節約できる事になります。
一般的にな利用料で考えると1万円弱の節約効果があると思います。
また光インターネットと違って、個人別に端末を提供するので、別のお部屋の入居者が大量のデータをダウンロードを
行っていると建物全体の回線に負荷がかかり通信速度が遅くなる心配もないと思います。
もちろんデメリットもあります。それは紛失のおそれがあることです。
持ち運びをする以上、どこかで忘れてきてしまったり、破損の可能性もあります。
こうした事が発生した際にしっかり責任を持って利用してもらう様に賃貸契約書内で定めておく事も必要だと思います。
また使用方法や無線LANはコネクタを挿すだけの光インターネットよりも難しいので、
予め使用方法などを含めた説明も必要になると思います。
wi-fiルータの月額使用料は概ね2,500円~3,000円が相場ですが、解約期間の制約があったりしますので、
光インターネット同様に複数の業者より見積を取得して吟味する必要があります。
まとめ
無料インターネットは一見すると入居者さんへのサービスの付加としてみる事が出来るのですが、
物件によっては、その分の賃料を上乗せして募集しているケースも見かけます。
こうした募集方法ではユーザーの多くが様々な情報源を持っているので、一瞬で気づかれてしまい、
「この物件実は割高だな」と思われてしまいます。
インターネット無料に導入する費用を掛けて、さらに募集に良い影響を与えない状況ではマイナスでしかありません。
それであれば、インターネット無料とはせずに賃料を減額してしまった方がよっぽど良い影響が出る様に思います。
こうした部分を考慮しながら導入を行う様にして下さい。
著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉
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