今回は実際に自主管理を行っている大家さんからの意見を基に記事を作成させて頂きました。

マンションやアパートの経営の中で非常に多いのが共同住宅ならではの住民同士のトラブルです。

特に下記の問題の相談が多いと思います。

 

・ペット無断飼育

・生活スタイルの違いによる騒音問題

・ゴミの出し方による環境の悪化

 

こうしたトラブルを放置すると入居者が退去してしまったり、他の住民の方のクレームにもつながります。

また周辺の住人からクレーム(道路にゴミが散乱、騒音がうるさい、ペット鳴き声がうるさい)をつけられると

雰囲気の悪い物件になってしまいます。

マナーやモラルは個人が守る必要がありますが、こうしたクレームには大家としてしっかり対応をしなければいけないと思います。

実際に発生したトラブルを実例に上げたいと思います。

(写真=123RF)

1.ペット飼育不可なのに無断で飼育をしていた

賃貸借契約書や重要事項説明書にペット不可と書かれているのにも関わらず、

小型犬や猫など小型であれば室内で飼っていても、よほどの鳴き声がない限り隣人には分からないだろうと考えて

無断でペットを飼育されている方が稀にいます。

いくら小型でも爪や牙などを使って部屋の床や壁、柱などに傷をつけてしまいます。

また鳴き声が小さくても夜中や朝方など静かな時に鳴けば当然隣人が気が付きます。

隣人の方でただペットを飼育しないからペット不可物件に住んでいる人もいれば、

中には動物アレルギーを持っており、健康への被害を防ぐためにペット不可物件を選んでいるケースもあります。

そのためクレームはすぐに入り即刻飼育を辞めさせなくてはなりません。

長い期間、契約違反であるペット飼育に対する対応をしないと、隣人が飼育しているのであればと

他の居住者もペットを飼育したり、耐えられず退去をしてしまう人も出てきてしまいます。

こうした問題をどの様に防げばよいか!?

まず入居時の審査段階でお仕事や年齢などを考慮して、ペット飼育をしそうな方は入居させない。

次に賃貸借契約書の中で無断でペット飼育をした場合に「即退去」「原状回復費用全額負担」などの

ペナルティをしっかり明記をしておきましょう。

それでも無断飼育が発生した場合には、クレームを言ってきた方や他の居住者に協力をしてもらい、

ペットを飼育していると言う事実を突き詰めましょう。

例えばペットが鳴いている時に必ず連絡を入れてもらう様にしてその時に

該当するお部屋に電話連絡などを行います。

 

最初は断定せずに「アパート・マンション内でその様な話がでている」位に留めておき、

逆にペットの鳴き声が聴こえた事があるか聴いてみるのも良いと思います。

概ね断定ができた段階で警告をしましょう。

「〇〇日以内には必ずペット飼育を辞めて下さい。」

その際に賃貸借契約書にもう一度目を通してもらう様にしましょう。

ペナルティに関する条文を強調して伝えましょう。

これでも辞めないのであれば退去を促して行く事になります。

 

2.生活スタイルの違いによる騒音

居住者同士のトラブルで最も多いのが騒音のトラブルです。

上階の足音が気になる、隣の部屋のステレオの音が気になるなど、

騒音に対する感じ方は人それぞれの部分もあるので、非常に難しい問題です。

特に生活時間帯が違う居住者同士(早朝、夜勤など)ですと、一方の居住者が就寝している時に

もう一方の居住者が出勤をするタイミングで音を発生してしまいトラブルになるケースがあります。

例えば深夜の仕事をされている居住者の習慣で早朝に帰ってきてから、炊事洗濯などをすると言う

生活リズムだと、その方に取って騒音を出していると言うより普通の生活音だと考えているため

騒音を出さないでと言われても困ってしまう事になります。

それでも隣人の方にとってみると朝方なので騒音として捉えているのです。

騒音問題は退去に繋がる事が多いので早期に解決する必要があります。

まず、対象となる住戸を含めて全室に

「生活リズムが違うケースがあるので、お互いに気を付けましょう~」くらいの柔らかい形で通知文を配布しましょう。

最初からお部屋を特定して指摘してしまうと、普通に生活しているだけなのにと反感する人もいます。

通知文を受けて、まず対象とされている方が「ご自身が迷惑をかけてしまている?」と考えさせましょう。

その後にクレームを入れてくれた方に、また気になる様なら連絡をしてもらう旨を伝えておきます。

少しづつ直して行く事が必要です。

 

3.ゴミ置場の環境悪化

ゴミ置場が汚れるとお部屋の案内の際のイメージが悪かったり、近所の方からゴミが散らかっていると

指摘を受ける事があります。

ゴミ置場が汚れる理由として、 ゴミの分別をしっかりしない、ゴミの収集日を考えずにゴミが出され

猫やカラスがゴミをあさりゴミ置き場が散らかってしまう。

ゴミ置場が散らかると「他の入居者がそうしているのだから」と言う心理からさらに散らかってしまう傾向にあります。

分別がまったくされない事で清掃する時間も余計にかかってしまう事にもなります。

ゴミ置場をキレに保つためには、入居時にその地域のごみの出し方の冊子を渡しておいて、

定期的にゴミ置場を確認して汚れている様でしたら各住戸に定期的にルールを守ってもらう様に通知を行いましょう。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

 

ご質問などお気軽にお問い合わせください!

大家さんの3大トラブルhttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/03/63787397_l-1024x738.jpghttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/03/63787397_l-150x150.jpgreibee-japan-am-service賃貸管理今回は実際に自主管理を行っている大家さんからの意見を基に記事を作成させて頂きました。 マンションやアパートの経営の中で非常に多いのが共同住宅ならではの住民同士のトラブルです。 特に下記の問題の相談が多いと思います。   ・ペット無断飼育 ・生活スタイルの違いによる騒音問題 ・ゴミの出し方による環境の悪化   こうしたトラブルを放置すると入居者が退去してしまったり、他の住民の方のクレームにもつながります。 また周辺の住人からクレーム(道路にゴミが散乱、騒音がうるさい、ペット鳴き声がうるさい)をつけられると 雰囲気の悪い物件になってしまいます。 マナーやモラルは個人が守る必要がありますが、こうしたクレームには大家としてしっかり対応をしなければいけないと思います。 実際に発生したトラブルを実例に上げたいと思います。 (写真=123RF) 1.ペット飼育不可なのに無断で飼育をしていた 賃貸借契約書や重要事項説明書にペット不可と書かれているのにも関わらず、 小型犬や猫など小型であれば室内で飼っていても、よほどの鳴き声がない限り隣人には分からないだろうと考えて 無断でペットを飼育されている方が稀にいます。 いくら小型でも爪や牙などを使って部屋の床や壁、柱などに傷をつけてしまいます。 また鳴き声が小さくても夜中や朝方など静かな時に鳴けば当然隣人が気が付きます。 隣人の方でただペットを飼育しないからペット不可物件に住んでいる人もいれば、 中には動物アレルギーを持っており、健康への被害を防ぐためにペット不可物件を選んでいるケースもあります。 そのためクレームはすぐに入り即刻飼育を辞めさせなくてはなりません。 長い期間、契約違反であるペット飼育に対する対応をしないと、隣人が飼育しているのであればと 他の居住者もペットを飼育したり、耐えられず退去をしてしまう人も出てきてしまいます。 こうした問題をどの様に防げばよいか!? まず入居時の審査段階でお仕事や年齢などを考慮して、ペット飼育をしそうな方は入居させない。 次に賃貸借契約書の中で無断でペット飼育をした場合に「即退去」「原状回復費用全額負担」などの ペナルティをしっかり明記をしておきましょう。 それでも無断飼育が発生した場合には、クレームを言ってきた方や他の居住者に協力をしてもらい、 ペットを飼育していると言う事実を突き詰めましょう。 例えばペットが鳴いている時に必ず連絡を入れてもらう様にしてその時に 該当するお部屋に電話連絡などを行います。   最初は断定せずに「アパート・マンション内でその様な話がでている」位に留めておき、 逆にペットの鳴き声が聴こえた事があるか聴いてみるのも良いと思います。 概ね断定ができた段階で警告をしましょう。 「〇〇日以内には必ずペット飼育を辞めて下さい。」 その際に賃貸借契約書にもう一度目を通してもらう様にしましょう。 ペナルティに関する条文を強調して伝えましょう。 これでも辞めないのであれば退去を促して行く事になります。   2.生活スタイルの違いによる騒音 居住者同士のトラブルで最も多いのが騒音のトラブルです。 上階の足音が気になる、隣の部屋のステレオの音が気になるなど、 騒音に対する感じ方は人それぞれの部分もあるので、非常に難しい問題です。 特に生活時間帯が違う居住者同士(早朝、夜勤など)ですと、一方の居住者が就寝している時に もう一方の居住者が出勤をするタイミングで音を発生してしまいトラブルになるケースがあります。 例えば深夜の仕事をされている居住者の習慣で早朝に帰ってきてから、炊事洗濯などをすると言う 生活リズムだと、その方に取って騒音を出していると言うより普通の生活音だと考えているため 騒音を出さないでと言われても困ってしまう事になります。 それでも隣人の方にとってみると朝方なので騒音として捉えているのです。 騒音問題は退去に繋がる事が多いので早期に解決する必要があります。 まず、対象となる住戸を含めて全室に 「生活リズムが違うケースがあるので、お互いに気を付けましょう~」くらいの柔らかい形で通知文を配布しましょう。 最初からお部屋を特定して指摘してしまうと、普通に生活しているだけなのにと反感する人もいます。 通知文を受けて、まず対象とされている方が「ご自身が迷惑をかけてしまている?」と考えさせましょう。 その後にクレームを入れてくれた方に、また気になる様なら連絡をしてもらう旨を伝えておきます。 少しづつ直して行く事が必要です。   3.ゴミ置場の環境悪化 ゴミ置場が汚れるとお部屋の案内の際のイメージが悪かったり、近所の方からゴミが散らかっていると 指摘を受ける事があります。 ゴミ置場が汚れる理由として、 ゴミの分別をしっかりしない、ゴミの収集日を考えずにゴミが出され 猫やカラスがゴミをあさりゴミ置き場が散らかってしまう。 ゴミ置場が散らかると「他の入居者がそうしているのだから」と言う心理からさらに散らかってしまう傾向にあります。 分別がまったくされない事で清掃する時間も余計にかかってしまう事にもなります。 ゴミ置場をキレに保つためには、入居時にその地域のごみの出し方の冊子を渡しておいて、 定期的にゴミ置場を確認して汚れている様でしたら各住戸に定期的にルールを守ってもらう様に通知を行いましょう。   著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉   ご質問などお気軽にお問い合わせください!不動産投資成功のノウハウを解説します
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