物件購入時のセールストーク短期の賃料保証に要注意
「かぼちゃの馬車」問題のお話でもちきりの不動産市場ですが、
金融機関の融資の引締めで様々な部分で綻びが起きている様です。
中古物件でも売買を成立させるために、売却後に「〇ヵ月賃料保証」と言う販売方法なども
よく使われる様のですが、どうやらこうした家賃保証の約束も反故されるケースもでてきている様です。
「かぼちゃの馬車問題」に便乗しているのでしょうか。
(写真=123RF)
今回は実際に相談があったケースを基に記事を書きたいと思います。
地方物件で収益性がない物件
短期間の家賃保証は特に地方案件で行われるケースが多く、実際の投資家の方が
その地域の賃貸市場や物件のポテンシャルなどを確認できない場合に使用されるケースが多い様です。
「業者さんが購入後6ヵ月賃料保証をしてくれるから安心」という事で物件を購入しています。
実際にはこの間にリーシング活動を懸命に行ってい業者さんは少なく
実際の賃料と保証部分の差額は物件を売却した際の利益で補填しており今回の「かぼちゃの馬車問題」と
同様で物件を売却をするために賃料保証を付けていただけと言う販売方法です。
賃料保証が外れると実際には全く稼働率が上がらない万年稼働率70%の物件で、
そもそも賃貸ニーズがなかった、収益性の低い物件であったりします。
つまり一定期間の賃料保証で一見魅力的な利回りを見せておいて、実際にはその不動産が持つポテンシャルは低く、
いざ賃料保証の期間が過ぎた後に空室がまったく埋まらずに実現可能な利回りは非常に低く物件価値も低いと気が付く事になります。
満室想定はあくまでも想定
不動産の販売図面に満室想定利回りが記載されている事がありますが、満室想定はあくまでも売主側が決めた空室の見込み賃料で
設定した満室想定の利回りであり、実際に募集されていて他の競合などと比較をすると割高である事が多いです。
実際には想定利回り通りに満室にしようとすると募集広告料や内装費など当初予定しなかった経費などを掛ける必要があり結局キャッシュフローが悪化してしまいます。
少し物件調査をすればわかる事ですが、売主=販売業者だとそうした部分が指摘される事はなく、
結局、賃料保証された割高な賃料の満室想定で割高な物件を購入してしまっている事になります。
満室想定の物件の場合、募集賃料の妥当性や募集時期などしっかり考えた上で
キャッシュフローの想定を行う事が重要となります。
おわりに
今回相談を受けた投資家の方は購入後わずか数か月で約束を反故されてしいまい、
実際の稼働率が上がる前に賃料保証がなくなってしまったため、ローンの返済に支障がでてしまったとの事です。
これは「かぼちゃの馬車」と何ら変わらない状況なのです。
都内の物件の利回りが低いため地方の物件に目とが行きがちです。
地方案件は空室率が高い事が多いので、販売業者の家賃保証を行う事で利回りを高く見せて
「家賃保証期間中に満室にすれば良い」と言う営業トーク
物件を見に行けない地方案件投資は実際の物件のポテンシャルを確認できないため、業者の提案をうのみにしてしまう事が多いです。
売るためには業者も手を変え品を変え販売手法を考えます。
現状の金融市場では、物件がどんどん出てくると思います。
今までなかった手法で何とか販売をしてくる業者さんもいるでしょう。
皆様は投資の結果責任はすべて自分自身にあると認識をした上で不動産投資をする様にして下さい。
後から販売業者に責任を追及しても「責任をとる資力がない」「すでに会社がなくなった」など
市場の転換期には当たり前の様に起こる事です。
TEL:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com
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