危ない不動産投資の5つのパターン
様々な問題のなか信用力が低い個人での不動産投資は難しくなりました。
金融機関は顧客を選別するようになり、さらにフルローンでの融資を行わない方向になりました。
しかしながらコロナ下でリモートワークなどでオフィス需要が低下する中で安定した収益を得られるアパート・マンション投資に対して
いわゆるプロ投資家が目を傾け始めました。
安定しているアパート・マンション投資にも関わらず、なぜ?
今回は個人投資家が行ってきた不動産投資は危険ばかりであったのか
考えて行きたいと思います。
危ない不動産投資の5つのパターン
具体的にどんな手法で不動産投資を行うとリスクが高い物件が
5つのポイントで説明をさせて頂きます。
①手元資金ゼロ、オーバーローン投資
手元資金がゼロで購入時の諸経費を借入ですべて賄う不動産投資を「ゼロエク投資」と言います。
ゼロエク投資は非常に危険な要素を秘めているにも関わらず簡単に投資を決めている方が多いです。
👉バランスシート上、最初から多額の債務超過状態
👉債務超過状態を解消するのは10年以上かかる可能性がある
👉物件価格が上昇した市場でないと元本返済ができない可能性がある
「ゼロエク投資」は簡単にできると言う反面、大きなリスクを取って投資をしているのです。
②金利が3.5%~4.5%という高い金利で借入
融資資料の改ざんが大きな問題となった某地銀のアパートローンが
「ゼロエク投資」のスタンダードになっている様ですが、
この借入金利は3.5-4.5%となっています。
この金利は転売業者などが短期目的で金融機関から融資を受ける場合に借りる金利がこの水準です。
つまり非常にリスクが高い投資としての金利でそれを長期で貸しているわけです。
👉不動産投資において元利金の返済額は不動産投資の中でキャッシュフローに大きな影響を与える
👉一般的に金利が2%を超える場合の不動産投資のけるキャッシュフローは厳しくなる
👉金融市場において金利は投資に対してのリスク指標そのものである
つまり借入金利が高いという事は物件に対してリスクが大きく、金融機関もできる限り
早く貸付金を回収するため高金利を設定をする
金利4.5%で借りる場合の具体例は下記をご参照下さい。
③立地は埼玉、神奈川、千葉のメインの駅でなく最寄駅から徒歩10分以上
空きや問題をはじとする空室問題はすでに社会問題化し始めています。
👉郊外の空室率の問題は深刻化しつつある
👉最寄駅から10分を超えるような物件は選ばれにくくなっている
👉賃料が相場や実際に稼働率の稼働率を考える事が重要となる
多くのケースで利回りを大きく見せるためにこうした物件が販売されています。
見た目の利回りだけで購入をして結果、空室が埋まらない事も多く
実際に当初予定されていた利回りを得る事が出来ない事があります。
④耐用年数が既に経過している修繕履歴がない物件
ありがちなのは木造アパートで耐用年数が過ぎた物件です。
👉建物が大規模修繕などで手が加えられてなく土地だけの評価で融資を受けている物件
👉最終的に土地で売れるからとリスクがないと説明を受けている
👉耐用年数経過後の物件は構造によって建物の減価償却を短期で行えるが
👉減価償却が終わった後の税務上のメリットがなくなる
👉競合物件と比較をして訴求力がないので信用の低い入居者があつまりがち
👉退去の都度、内装費用が多額にかかる事が多い
⑤表面利回り10%の物件でNOI利回りが1%を切る物件
👉表面利回りは見た目の利回りだけでしかない
👉不動産の運営には様々な費用がかかる
👉保険料、税金などが考慮されていない
一見すると10%の利回りは非常に大きく見えると思いますが、保有してみるとわかる事があります。
まず入居者を募集するのにかかる費用、入居中の修繕費、退去時の原状回復費
保険料、元利金返済、税金などの出費です。
表面利回りはこれらの支出の部分を考慮されない利回りなので、蓋を開けてみて
手残りが殆どないと気が付きます。
おわりに
如何でしたでしょうか、実は①が当てはまってしまうと残りの項目全てに当てはまっている事が多いです。
不動産投資は様々な部分のバランスが重要ですが、リスクの高い不動産投資であれば、金融条件は当然悪くなります。
リスクが高いと言うのは
👉物件の収支が安定しない築年数が20年を超える物件
👉購入者の信用力が低い(年収の20倍近い物件価格)
👉立地などが悪く資産価値が低い物件
上記が考慮され借入条件が悪い物件程、デフォルトリスク(破産するリスク)が高いと言ってよいと思います。
融資を受ける事ができたので購入できてしまった物件は実はリスクだらけなのです。
不労所得と言う言葉に似ても似つかない投資でまったく手残りがなく、元利金だけ返済している状態で、
最悪の場合、手元資金の持出が発生するなんて事も良くあるお話です。
しっかりと入り口の段階で考えた上で安全な不動産投資を行いましょう。
著者:日本AMサービス 堂下 葉
https://reibee.japan-am-service.com/%e5%8d%b1%e3%81%aa%e3%81%84%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e6%8a%95%e8%b3%87%e3%81%ae5%e3%81%a4%e3%81%ae%e3%83%91%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%b3/https://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/09/47191693_m.jpghttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2017/09/47191693_m-150x150.jpg賃貸経営金融様々な問題のなか信用力が低い個人での不動産投資は難しくなりました。 金融機関は顧客を選別するようになり、さらにフルローンでの融資を行わない方向になりました。 しかしながらコロナ下でリモートワークなどでオフィス需要が低下する中で安定した収益を得られるアパート・マンション投資に対して いわゆるプロ投資家が目を傾け始めました。 (写真=123RF) 安定しているアパート・マンション投資にも関わらず、なぜ? 今回は個人投資家が行ってきた不動産投資は危険ばかりであったのか 考えて行きたいと思います。 危ない不動産投資の5つのパターン 具体的にどんな手法で不動産投資を行うとリスクが高い物件が 5つのポイントで説明をさせて頂きます。 ①手元資金ゼロ、オーバーローン投資 手元資金がゼロで購入時の諸経費を借入ですべて賄う不動産投資を「ゼロエク投資」と言います。 ゼロエク投資は非常に危険な要素を秘めているにも関わらず簡単に投資を決めている方が多いです。 👉バランスシート上、最初から多額の債務超過状態 👉債務超過状態を解消するのは10年以上かかる可能性がある 👉物件価格が上昇した市場でないと元本返済ができない可能性がある 「ゼロエク投資」は簡単にできると言う反面、大きなリスクを取って投資をしているのです。 ②金利が3.5%~4.5%という高い金利で借入 融資資料の改ざんが大きな問題となった某地銀のアパートローンが 「ゼロエク投資」のスタンダードになっている様ですが、 この借入金利は3.5-4.5%となっています。 この金利は転売業者などが短期目的で金融機関から融資を受ける場合に借りる金利がこの水準です。 つまり非常にリスクが高い投資としての金利でそれを長期で貸しているわけです。 👉不動産投資において元利金の返済額は不動産投資の中でキャッシュフローに大きな影響を与える 👉一般的に金利が2%を超える場合の不動産投資のけるキャッシュフローは厳しくなる 👉金融市場において金利は投資に対してのリスク指標そのものである つまり借入金利が高いという事は物件に対してリスクが大きく、金融機関もできる限り 早く貸付金を回収するため高金利を設定をする 金利4.5%で借りる場合の具体例は下記をご参照下さい。 http://reibee.japan-am-service.com/%e9%87%91%e5%88%a94-5%ef%bc%85%e3%81%a7%e5%a4%a7%e4%b8%88%e5%a4%ab%ef%bc%9f/ ③立地は埼玉、神奈川、千葉のメインの駅でなく最寄駅から徒歩10分以上 空きや問題をはじとする空室問題はすでに社会問題化し始めています。 👉郊外の空室率の問題は深刻化しつつある 👉最寄駅から10分を超えるような物件は選ばれにくくなっている 👉賃料が相場や実際に稼働率の稼働率を考える事が重要となる 多くのケースで利回りを大きく見せるためにこうした物件が販売されています。 見た目の利回りだけで購入をして結果、空室が埋まらない事も多く 実際に当初予定されていた利回りを得る事が出来ない事があります。 ④耐用年数が既に経過している修繕履歴がない物件 ありがちなのは木造アパートで耐用年数が過ぎた物件です。 👉建物が大規模修繕などで手が加えられてなく土地だけの評価で融資を受けている物件 👉最終的に土地で売れるからとリスクがないと説明を受けている 👉耐用年数経過後の物件は構造によって建物の減価償却を短期で行えるが 👉減価償却が終わった後の税務上のメリットがなくなる 👉競合物件と比較をして訴求力がないので信用の低い入居者があつまりがち 👉退去の都度、内装費用が多額にかかる事が多い http://reibee.japan-am-service.com/%e6%b8%9b%e4%be%a1%e5%84%9f%e5%8d%b4%e8%b2%bb%e3%81%a8%e8%80%90%e7%94%a8%e5%b9%b4%e6%95%b0/ ⑤表面利回り10%の物件でNOI利回りが1%を切る物件 👉表面利回りは見た目の利回りだけでしかない 👉不動産の運営には様々な費用がかかる 👉保険料、税金などが考慮されていない 一見すると10%の利回りは非常に大きく見えると思いますが、保有してみるとわかる事があります。 まず入居者を募集するのにかかる費用、入居中の修繕費、退去時の原状回復費 保険料、元利金返済、税金などの出費です。 表面利回りはこれらの支出の部分を考慮されない利回りなので、蓋を開けてみて 手残りが殆どないと気が付きます。 おわりに 如何でしたでしょうか、実は①が当てはまってしまうと残りの項目全てに当てはまっている事が多いです。 不動産投資は様々な部分のバランスが重要ですが、リスクの高い不動産投資であれば、金融条件は当然悪くなります。 リスクが高いと言うのは 👉物件の収支が安定しない築年数が20年を超える物件 👉購入者の信用力が低い(年収の20倍近い物件価格) 👉立地などが悪く資産価値が低い物件 上記が考慮され借入条件が悪い物件程、デフォルトリスク(破産するリスク)が高いと言ってよいと思います。 融資を受ける事ができたので購入できてしまった物件は実はリスクだらけなのです。 不労所得と言う言葉に似ても似つかない投資でまったく手残りがなく、元利金だけ返済している状態で、 最悪の場合、手元資金の持出が発生するなんて事も良くあるお話です。 しっかりと入り口の段階で考えた上で安全な不動産投資を行いましょう。 著者:日本AMサービス 堂下 葉reibee-japan-am-service日本AMサービス y.dst0403@gmail.comAdministratorReibee~次世代のための賃貸経営情報~
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