最近、資産運用会社のM&A案件情報を見かける様になってきました。

資産運用会社とは不動産を保有して不動産から発生する収入が会社の売上で

その売上から役員報酬などを得る形の不動産投資となります。

簡単に言うと個人所有にするのではなく法人で不動産を保有するだけの会社を作り

その会社を売却する事です。

 

資産運用会社M&Aは不動産自体を売却する訳ではなく、資産運用会社の株式を購入する事になるため、

所有権移転登記が必要がないため不動産取得税がかからなかったり、

不動産を購入する際の仲介手数料などもかかりません。

(株式売買の部分で一定の手数料などがかかるケースもあります)

 

今回は資産運用会社のM&Aについて解説したいと思います。

資産運用会社を購入するために必要な事

 

一般的な不動産を購入する場合、トラックレコード(運用履歴)がない、

売主が個人である場合、確定申告などを見る事ができないケースがあります。

資産運用会社の場合は過去の決算内容が見る事ができるので、運用実績をしっかり確認する事ができます。

しかしながら、その決算結果を判断するには専門的な知識が必要になるため、

安易に購入してしまうのは避けた方が良いと思います。

そのため資産運用会社を購入するのは初心者・中級者不動産投資家の方には非常にハードルが高く

財務内容などを理解してしっかりと会社の評価ができるエージェントも少ないと思います。

 

「不動産の知識、金融の知識、財務の知識」が必要となります。

 

資産運用会社を購入するポイント

資産運用会社が保有する不動産の帳簿価格と市場価格

一般的に資産運用会社の株式価格は「純資産+α」である事が多いです。

そのため財務諸表の純資産について理解が必要となります。

 

「純資産」「資産」から「負債」を差し引いたものですが、

大まかに考えると資産運用会社における

「資産」は不動産

「負債」は金融機関からの借入残債

となります。

 

そして「資産」「負債」の額は帳簿上の価格

 

つまり

「資産」は資産運用会社が建物、土地を取得した価額に経費などで調整され

減価償却」された額の決算期視時点の帳簿価格となり、

「負債」は決算期時点の銀行への借入残債となります。

 

ここで考えて頂きたいのが、帳簿価格=市場価格ではないと言う事です。

 

わかりやすく言うと仮に資産運用会社が解散をするとなった場合

不動産を処分しますが、この時に帳簿価格で販売できれば

「純資産」は帳簿上の通りですが、帳簿価格よりも低い金額でしか売却できなかった場合

 

「資産(現状の帳簿価格以下)」「負債」で純資産は帳簿上の価額よりも小さくなると言うことです。

 

これは「含み益」「含み損」があると言うのですが、

資産運用会社を購入する際に保有している資産にどの程度の価値があり、

帳簿上の価額と比較して市場価値が高ければ「含み益」=純資産は帳簿上より大きい

帳簿上の価額と比較して市場価値が低ければ「含み損」=純資産は帳簿上より低い

となるわけです。

 

資産運用会社が保有する不動産の遵法性

資産運用会社をM&Aする場合、先にも述べましたが不動産の売買は行われません。

不動産仲介会社などが関与しないため、不動産売買特有の重要事項説明書などが交付されません。

つまり重要事項説明書に記載のある項目をしっかり調べる必要があります。

資産運用会社が物件を購入した際に交付された重要事項説明書の内容を把握する事は

当然の事ですが、法律改正やルール改正などがありますので、同じように調査をする必要があります。

 

おわりに

今回は大まかに資産運用会社のM&Aについて解説をさせて頂きましたが、あくまでも最低限の事を記載しています。

 

資産運用会社のM&A案件を見ていると「株式の譲渡希望価格」が高すぎると言うのが印象です。

まだまだ一般化されていないので、妥当な価格を判断する事が難しいため、

言い方は悪いですが、素人のエージェントに「割高で買わされてしまう方」が出てくると思います。

 

「不動産の知識、金融の知識、財務の知識」

 

資産運用会社のM&Aには網羅的な知識が必要となります。

 

著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉

 

※日本AMサービスでは資産運用会社のM&Aについてもアドバイスをさせて頂いております。

ご質問、お問い合わせは下記フォームよりお気軽にお伝え下さい。

お電話の場合:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com

 

 

資産運用会社のM&Ahttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/11/14299875_l-1024x768.jpghttps://reibee.japan-am-service.com/wp-content/uploads/2018/11/14299875_l-150x150.jpgreibee-japan-am-service不動産マーケット最近、資産運用会社のM&A案件情報を見かける様になってきました。 資産運用会社とは不動産を保有して不動産から発生する収入が会社の売上で その売上から役員報酬などを得る形の不動産投資となります。 簡単に言うと個人所有にするのではなく法人で不動産を保有するだけの会社を作り その会社を売却する事です。   資産運用会社M&Aは不動産自体を売却する訳ではなく、資産運用会社の株式を購入する事になるため、 所有権移転登記が必要がないため不動産取得税がかからなかったり、 不動産を購入する際の仲介手数料などもかかりません。 (株式売買の部分で一定の手数料などがかかるケースもあります)   今回は資産運用会社のM&Aについて解説したいと思います。 資産運用会社を購入するために必要な事   一般的な不動産を購入する場合、トラックレコード(運用履歴)がない、 売主が個人である場合、確定申告などを見る事ができないケースがあります。 資産運用会社の場合は過去の決算内容が見る事ができるので、運用実績をしっかり確認する事ができます。 しかしながら、その決算結果を判断するには専門的な知識が必要になるため、 安易に購入してしまうのは避けた方が良いと思います。 そのため資産運用会社を購入するのは初心者・中級者不動産投資家の方には非常にハードルが高く 財務内容などを理解してしっかりと会社の評価ができるエージェントも少ないと思います。   「不動産の知識、金融の知識、財務の知識」が必要となります。   資産運用会社を購入するポイント 資産運用会社が保有する不動産の帳簿価格と市場価格 一般的に資産運用会社の株式価格は「純資産+α」である事が多いです。 そのため財務諸表の「純資産」について理解が必要となります。   「純資産」は「資産」から「負債」を差し引いたものですが、 大まかに考えると資産運用会社における 「資産」は不動産 「負債」は金融機関からの借入残債 となります。   そして「資産」「負債」の額は帳簿上の価格   つまり 「資産」は資産運用会社が建物、土地を取得した価額に経費などで調整され 「減価償却」された額の決算期視時点の帳簿価格となり、 「負債」は決算期時点の銀行への借入残債となります。   ここで考えて頂きたいのが、帳簿価格=市場価格ではないと言う事です。   わかりやすく言うと仮に資産運用会社が解散をするとなった場合 不動産を処分しますが、この時に帳簿価格で販売できれば 「純資産」は帳簿上の通りですが、帳簿価格よりも低い金額でしか売却できなかった場合   「資産(現状の帳簿価格以下)」-「負債」で純資産は帳簿上の価額よりも小さくなると言うことです。   これは「含み益」「含み損」があると言うのですが、 資産運用会社を購入する際に保有している資産にどの程度の価値があり、 帳簿上の価額と比較して市場価値が高ければ「含み益」=純資産は帳簿上より大きい 帳簿上の価額と比較して市場価値が低ければ「含み損」=純資産は帳簿上より低い となるわけです。   資産運用会社が保有する不動産の遵法性 資産運用会社をM&Aする場合、先にも述べましたが不動産の売買は行われません。 不動産仲介会社などが関与しないため、不動産売買特有の重要事項説明書などが交付されません。 つまり重要事項説明書に記載のある項目をしっかり調べる必要があります。 資産運用会社が物件を購入した際に交付された重要事項説明書の内容を把握する事は 当然の事ですが、法律改正やルール改正などがありますので、同じように調査をする必要があります。   おわりに 今回は大まかに資産運用会社のM&Aについて解説をさせて頂きましたが、あくまでも最低限の事を記載しています。   資産運用会社のM&A案件を見ていると「株式の譲渡希望価格」が高すぎると言うのが印象です。 まだまだ一般化されていないので、妥当な価格を判断する事が難しいため、 言い方は悪いですが、素人のエージェントに「割高で買わされてしまう方」が出てくると思います。   「不動産の知識、金融の知識、財務の知識」   資産運用会社のM&Aには網羅的な知識が必要となります。   著者:日本AMサービス 代表 堂下 葉   ※日本AMサービスでは資産運用会社のM&Aについてもアドバイスをさせて頂いております。 ご質問、お問い合わせは下記フォームよりお気軽にお伝え下さい。 お電話の場合:03-5623-2325 Email:y.dst0403@gmail.com    不動産投資成功のノウハウを解説します
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